世界全体への投資か?米国市場全体への投資か?【VTとVTIの特性と使い分けについて】

巷では世界経済インデックスファンド(三井住友トラスト・アセットマネジメント)等の世界経済を丸ごと買うといった類の投資信託が流行っているそうです。

世界経済全体を買う。これはある意味究極の分散投資であり、先進国の安定性・新興国の成長力の両方を享受で出来るといったコンセプトなのでしょうか。

私はETF派なので、投資信託購入の予定はありませんが、世界経済全体に投資をしたいという人には投資信託だけではなくバンガードのETFである「VT」という選択肢もあります。

より分散を利かせたVTか。

アメリカのみを対象としたVTIか。

今回は私ならどうするかと言う視点でお話したいと思います。

VT【トータル・ワールド・ストックETF 】

VT基本情報

設定日 2008年6月24日
純資産 72.40億米ドル
分配利回り 1.50%
経費率 0.11%
銘柄数 7,774

 

VTは先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されており、これは全世界の投資可能な市場の時価総額を98%以上カバーしています。

VTIの組入れ銘柄数が3,601ですから、VTはその2倍もの分散投資が可能となっているわけです。分配利回りも大差はあらず、信託報酬はVTIの0.04%からしたら高めの設定にはなりますが、許容範囲と言えるでしょう。

保有上位10銘柄と純資産総額に占める割合

アップル 1.6%
マイクロソフト 1.1%
アルファベット 1.1%
エクソンモービル 0.7%
ジョンソン&ジョンソン 0.7%
アマゾン 0.7%
フェイスブック 0.7%
JP・モルガン・チェース 0.7%
バークシャー・ハサウェイ 0.7%
ウェルズ・ファーゴ 0.6%

上位10銘柄を見ると、ウェルズ・ファーゴ以外はVTIと被っています。いずれにせよ上位10銘柄に限って言えば米国の優良企業と言えるでしょう。

国別構成割合 上位10ヵ国

米国 53.3%
日本 8.0%
英国 6.0%
カナダ 3.2%
フランス 2.9%
ドイツ 2.9%
スイス 2.8%
オーストラリア 2.5%
中国 2.2%
韓国 1.7%

 

50%以上が米国への投資です。その他バランス良く分散されています。

グラフにすると…

S&Pとの推移を比較

やはりS&P500のパフォーマンスには勝てないようです。リーマンショック後、あるところまではVTも頑張っていますが、長期で見ると差が出てきてしまうのは仕方がありません。

VTに投資をすることのメリットは?

VTの魅力は一言で言うなら、新興国の急成長を享受出来るというところにあります。かつて、日本にも高度経済成長期が存在し、バブル景気の時は日経平均株価が3万8千円台を付けました。

新興国の経済発展に投資したい。でも特定の国の株式に投資するのは怖すぎる。だからETFにより分散投資をしたい。

このような考えをお持ちの方はVTという選択肢も全然ありだと思います。また、IMFによれば、世界経済は今後も緩やかに成長していくだろうとの見通しを立てています。

VTは米国市場への投資が全体の50%を超えており、本当の意味での新興国の割合は全体から見れば僅かです。しかし、これは考え方を変えればメリットにも繋がります。新興市場のリスクをアメリカ市場がカバーしくれる可能性が十分にあるからです。

先ほどのS&P500との比較チャートは言わば、アメリカが金融緩和により、長期の上昇相場へと突入している期間です。それを考えれば、全世界に分散するVTがアメリカの勢いに勝てないのは仕方のない事。今後もS&P500とのパフォーマンスの差が縮まらないのか、ゆっくりと乖離を埋めてくるのかは誰にもわかりません。

リスクを押さえつつ新興国に投資をし、新興国の成長による恩恵を受けながら、特定の国のリスクはアメリカ市場の安定力でカバーしてもらう。

このような方針の元、投資を行う事が出来ます。そもそも全世界に株安の時代が訪れたらどうしようもありませんが、そんな時は株式系のETFなら同じことです。資金力に余裕がある人は債券若しくは、それに連動するETF等をポートフォリオに組み込むという選択肢もあります。

私はVTとVTIのどちらを選ぶか?

アメリカ市場は世界経済の中心。アメリカの成長は全世界に降り注ぎ、アメリカの危機的状況も全世界へと波及していくというのが私の考えです。

過去に何度か述べているように、分散投資はリスクを減らすというメリットもありますが、リターンも減らす可能性があるというデメリットもあります。

VTにおける日本の構成割合は8%です。我が国日本も素晴らしい企業がたくさん存在し、私もその恩恵を最大限に受けながら日々の生活を送っています。

しかし、私の中での日本市場は、どうしても長期投資よりも短期売買の方が適していると考えてしまいます。もちろん今後はどうなるか分かりませんが、少なくとも現時点ではこの考えは変わりそうもありません。

この考えは日本に限った事ではありませんが、だからこそ私は、自らが長期投資の対象としていない国に資金を投入することには抵抗があるのです。

結論として私はVTかVTIならば”VTI”を選びます。世界経済に投資をするなら、もっと確実性の高いアメリカ市場に絞って投資を行いたいからです。

VTとVTIの比較チャート

とは言ったものの、全世界の市場に投資をするという特性をよく理解した上でVTを購入するというならば、それは全然ありです。

しかし、多くの人が買っているから、いつも見ているブログでおすすめされていたから、などと言った理由のみで判断してしまうのだけは褒められたものではありません。もちろんこれはVTだけでなく、他の銘柄にも共通する考えです。

投資は人になんて言われようと、最終的には自分の責任です。せっかく投資をするのならば、貪欲に知識を吸収しましょう。そうすればもっと投資が楽しくなるはずです。

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