投資の世界に敗者復活戦はない

人間はV字回復のストーリーが好きです。失敗と挫折を繰り返した先にある成功の未来。どん底からの大逆転劇。ひょんな事をきっかけに貧乏人が大金持ちに。確かにごく少数の例外は存在しますが、投資の世界に敗者復活戦はないと思った方が良いでしょう。

本業でたんまり稼いでる人や元々の資産がずば抜けている人なら話は別かもしれませんが、一般的な会社員なら投資の世界に大逆転を期待してはいけません。

株やFXをするにもそれなりの資金が必要

サラリーマンに人気の高い投資代表の株とFXは、そもそも取り引きを始めるにあたり、それなりの資金が必要です。確かにETFを含め、比較的少額で買える株は多々ありますが、「儲ける」という事を考えた場合にはそれなりの資金が必要となるのです。

たまに、FX会社の宣伝で数千円から取引可能という広告を見かけることがあります。確かに5,000円あればフルレバレッジ(25倍)を掛けると125,000円になるので、1ドル=120円としても1000通貨の購入が可能となります(多くのFX会社は1万通貨からだが、1,000通貨から可能な業者もある)。

しかし、フルレバレッジでの取引は予測と逆に動けばあっという間に追証です。そもそも1,000通貨ならドル円で取引したとして、1円動いて1,000円の利益なんでちょっとした練習にしかなりません。

いずれにせよ株やFXでそれなりの利益を上げる事を考えたら300万円くらいは用意したいところです。300万円と言う数字は私が実際に取引をしていて最低限必要と感じた金額です。

資金が少ない個人投資家は新興企業など、値動きの荒い銘柄で取引を行う傾向があるので、勝った時は良いですが、負けた時は損失も大きくなります。

一度は資産の大半を失い相場から撤退するも、華麗に蘇るという幻想

株で資産の大半を失った男が、再度投資を始め、億トレーダーとなる。ネタとしては興味をそそられますし、面白い限りですが、ほとんどが作り話かちょっと大袈裟に言ってるだけでしょう。

そもそも投資でそれなりの利益を上げようと思ったら300万円程度は必要と言いました。繰り返しになりますが、投資そのもの自体はもっと少額で取引可能です。当然ながら資金は多ければ多い方が良いです。

時々、50万を1000万円にしたとかいう宣伝文句を見かける事がありますが、ほぼ不可能でしょう。50万を100万にするのも非常に厳しいです。元手を2倍にする投資法があったら私が教えてほしいくらいです。

さて、貴方は投資で資金のほとんどを失い、相場からの退場を余儀なくされました。投資の損失は投資で取り返すという、無茶で向こう見ずな考えの持ち主であるあなたは相場への復活を心に誓います。

さぁ、まずは投資の元手となる資金を貯めなければなりません。300万円を貯めるためにいったいどの程度の期間が必要でしょうか。独身者ならば削れるだけ削り、あらゆる節約術を駆使すれば2年くらいで可能なのでしょうか(よく分かりませんが)。結婚して家庭も持っている、なおかつ子供もいるという立場ならば300万円貯めるというのは容易な事ではありません。

長い期間をかけて再び元手を貯めた貴方は相場へと再び参戦します。

過去に大敗を喫した人間がそれを機に、さらなる力を付けて復活する話はスポーツや勉強の世界では起こり得る事です。投資はスポーツや勉強と共通する部分もありますが、実際は全く持って似て非なるものです。

参戦した貴方が次はどっちに転がるかは分かりませんが、統計学的に見て貴方が華麗な大逆転劇を演じるよりも、再び資金を失い、相場から退場する確率の方が遥かに高いでしょう。

相場は、普通の会社員が一発逆転を狙うような世界ではありません。

投資の世界に敗者復活戦はない” に対して1件のコメントがあります。

  1. 出田真人 より:

    はじめまして サブプライムといいます。名前の通りサブ&リーマンでついていけず長期に退場しておりました。
    日経平均が17000円を超えたころからたまに「つかり具合」を見つつ本年2月末なんとか原点回復から再浮上
    (オーナーがいわれる「大復活」など考えていません。)を目指して再開しました。
    基本は頭の体操、真剣になる、など精神的な事項が多いですが、当時のある種の試みがはたして10年後のこれから「どのくらい通用するか」にチャレンジしようと思っています。
    オーナーさんの”穏やかな語り口”につられて書かせていただきました。できれば月に1回くらいご報告にお邪魔いたします。 

    1. 管理人 より:

      サブプライム様

      コメントありがとうございます。日本株は本当に買い時が難しい。私自身もこれを身をもって実感しております。
      相場には不思議な魔力があります。私もこの魔力に取りつかれた一人です。株は短期的に見れば、上がるか下がるかは2分の1。でも多くの人が資金を減らし退場していく。面白くも不可思議、時として非情なのが相場であると解釈しております。
      サブプライム様の今後のご報告お待ちしております。また、機会がありましたら、”ある種の試み”というのもお聞かせ出来たら嬉しいです。

  2. 出田真人 より:

    こんにちは
    サブプライムです。2月28日から復活をかけて10年前の「ほったらかしBOX」をいじり始めました。このときは気づいてなかったのですが、当時小さい銘柄として持っていたものが倍銘柄に成長していました。かつても中小型メインでやってましたが(予算の制約で)、基本線を踏襲してどうにもならないマイナ40%以上の凹み銘柄を処理することで「本当の出発点」を目指しました(28日時点で絶対額マイナ45万)。
    スタートして数日後追加資金を15万いれて少しづつ挽回していきました。当初2ケ月で整理!と思ってましたが
    総合で3月28日原点を回復しました(問題の銘柄はほんの少しマイナスで残っていますが)。
    いよいよこれからかつてのようにほぼまっさらの状態でしかも若干の黒から勝負に出ていけます。

    1. 管理人 より:

      サブプライム様

      コメントありがとうございます。
      まずは、個人投資家としての新たな出発おめでとうございます。

      「ほったらかしBOX」とありますが、当時買った銘柄が倍以上になるというのは、サブプライム様に先見の明があったからに違いありません。
      東証一部だけで1900以上の企業が上場する中、将来性のある銘柄を絞り込むということは容易な事ではありません。
      しかも、保有していた銘柄が配当を出していたとしたら、サブプライム様の運用成績は確実にプラスです。

      今後、サブプライム様がどのようなスタイルで投資をしてくかは分かりませんが、さらなる躍進の報告をお待ちしております。
      投資に関してご不明な点がありましたら、出来る範囲内でお力になりますので、遠慮なくおっしゃって下さい。

      今後もサブプライム様と株についてのお話が出来る事を楽しみにしています。

      1. 出田真人 より:

        投資家ライフ・オーナー様

        ご無沙汰しております。先にお便りしてかれこれ1年。ここ半月ばかりはVIXパニックの整理に追われました。
        去年3月の処理やこの一年の間のあれこれによって、比較的早く次のステージへの準備ができました。
        サブプライム・リーマン時の無為に比べ、圧倒的に早い立て直しかな?・・・違いますよね、相場環境が当時とは全く違っています。
        手元の資料で新年号の情報や四季報をよく繰っていますが、上場の意味が10年前と劇的に変わっていますね。
        5年ひと昔といっていいようです。個人向けの「マネー誌」は、テンバガーなどであおっていますが、歴代のテンバガーを追跡するとおもしろいですよ。

        それではまたおじゃまいたします。2018.2.19

        1. ルーカス より:

          出田真人様

          お久しぶりです。
          今回の急落は一時的に過ぎないのか、長期に渡る下降相場の序章に過ぎないのか。
          そんなものは後になって始めて分かる事であり、考えるだけ無駄かもしれませんよね。私も出田様のおっしゃるようにリーマンショック時とは明らかに異なった相場環境だと考えています。何せ、米国経済が堅調という局面での暴落なのですからね。

          今後も興味深いお話お待ちしております。よろしくお願いします。

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