テクニカル分析はオカルトなのか?【日経平均株価チャートをテクニカル分析してみる】

テクニカル分析は単なるオカルトに過ぎず、チャートを分析したところで将来の株価を完璧に予測することは不可能。この意見の後半部分については私自身も同感しますが、テクニカル分析自体が100%無意味であるとは考えていません。

確かに当ブログを始め、テクニカル分析を説明している書籍やウェブサイトなどは、その分析法を説明するに辺り、解説するに都合の良いチャートを抜粋して使用しています。例外はいくらでもあるハズなのに、そのパターンがお決まりのような解説を付け加えるのです。これは、便宜上仕方のないことだと思いますが、これを抜きにしてもテクニカル分析は本当に単なるオカルトに過ぎないのか。これについて考えていきたいと思います。

人は一定の基準がなければ行動できない

株式投資をするために銘柄を選定しようと思ったら、いくつかの方法を使い投資対象を絞り込むという作業をしなくてはなりません。その手段としてファンダメンタルズ分析やテクニカル分析が存在するのです。

多くの人がファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合わせた上での銘柄の選定を行っているとは思いますが、完全ファンダメンタルズ派や完全テクニカル派と呼ばれる投資家達が存在することも事実です。いずれにせよ勘で銘柄選定をする訳ではなく、そこには自分の中での一定の基準というものが存在するのです。

ファンダメンタルズ分析を極めれればバフェットのようになれるのか?

ファンダメンタルズ分析により大成功を収めた投資家としてはウォーレン・バフェットが挙げられます。バフェットは投資対象の企業を徹底的に研究した上での長期投資が基本のスタイルです。ここで言う徹底的な研究とは、単なる割安性や業績だけではなく、もっと企業の根幹に関わる事です。「買うのは企業、株ではない。」という名言の通り、我々のような個人投資家には絶対に真似できないような徹底したファンダメンタルズ分析を行うのです。つまり、ファンダメンタルズ分析をいくら極めたところでバフェットのようになれる確率は極めて低いのです。

チャートを分析することで投資の基準を探る

チャートは全てを織り込んでいる。このような考えの元でチャートを分析し、株価の未来を予想しようとするのがテクニカル分析です。

テクニカル分析は過去のチャートにこれを当てはめてみると、それっぽい動きをしているようにも見えます。しかし、例え過去に何度も反発している支持線があったとしても、次も同じように反発するとは限りません。それでもその支持線付近での反発を期待できるような動き方をすれば、それを基準としている人たちは買いを入れるでしょう。それがテクニカル分析によるトレードだからです。

テクニカル分析について以前に、個人投資家が得られる情報は、「遅い」若しくは「根拠がない」のどちらかである【テクニカル分析のみに頼るという投資戦略とは?】という記事も書いていますので興味ある方はご覧ください。

テクニカル分析の意義

ではチャートを分析することにより得られる意義というのはどこにあるのでしょうか。私なりの考えを述べていきたいと思います。

ご存知のようにチャート分析に必須のアイテムであるテクニカル指標には2つの種類があります。

  1. オシレーター系:買われ過ぎや、売られ過ぎを表す。相場の過熱感を知ることが出来る。逆張り系指標
  2. トレンド系:現在の株価が上昇期・下降期・停滞期のいずれかの状態にあるのかを表す。順張り系指標

これらを使い実際にチャートを私なりに分析してみます。

日経平均株価チャートを分析

日経平均株価日足チャート

テクニカル指標を何も表示させないと、何となく分析要素に欠ける気がしますが…

MACDと移動平均線を加えるだけでチャートが一気に見やすくなります。そしてこの二つの指標を元にチャートを分析すると以下のようになります。

  1. 直近1ヵ月及び3ヵ月は上昇トレンドで推移している
  2. 日足ベースに限って言えば、上昇トレンドの最中の一時的な調整(押し目)と判断することが出来る
  3. ヒストグラムが下に伸び続けている。これは株価下落の勢いが強いことを表している
  4. 過去のチャートを見ると、上昇の勢いが強い時は25日移動平均線付近で反発し、そうでない時は75日移動平均線付近で反発するような値動きをしている
  5. グランビルの法則に当てはめると2回目の上昇が終わった頃だと推測できる

以上から考えられる今後の投資戦略は…

  1. 25日移動平均線を割り込んだら黄色信号、75日移動平均線を割り込んだら赤信号が点灯。その際は下降トレンドへの突入も視野に入れる
  2. 上記のいずれかのラインで反発をした場合は順張りによるトレードを行う
  3. 次回以降の上昇はグランビルの法則で言うところの3回目に該当する可能性があるため、以降の急落に注意する
  4. 明らかに75日移動平均線を下回る値動きを見せてきた時は、空売り戦略も視野に入れる

このように未来の株価を完全に予測することは出来ませんが、いくつかのパターンから、それに乗っかるような投資戦略を考えることは出来ます。それと同時に現在の株価の置かれた状況というのを客観的に見る事が出来るのがテクニカル分析を行う事のメリットだと思います。

未来の株価は市場参加者の多数決で決まる

株価の行く先は買いと売りのどちらが多いかで決まります。買い方優勢ならば株価は上昇するのです。これと同じ考えで、多くの投資家により意識されたラインでは、それを売買の基準としている投資家達が仕掛けをして来ます。これにより株価が反発するという現象が起こるのです。

テクニカル指標には致命的な欠点もある

以前の記事でもお話ししましたが、テクニカル指標の中には致命的な欠点があります。一つ目はオシレーター系指標全般に言える事ですが、上昇トレンドの最中でも買われ過ぎのシグナルを出してしまう事です。初心者にありがちな事ですが、このシグナルを基準に逆張りトレードをしてしまっては、見事なまでに損失を出してしまいます。この例から分かるように、急な上昇で株価が勢いよく上がった際などは、多くのオシレーター系指標が「過熱」のサインを出しますが、そこからさらに上昇、結局は買いのタイミングを掴めず、なんてのは頻繁に起こる事です。ちなみに、私はこのような状況に置かれた時は「様子見に徹する」ことにしてます。

二つ目はトレンド系の中でも、短期線と長期線がある指標に言える事ですが、これらのゴールデンクロスやデッドクロスのサインを鵜呑みにしてしまう事です。少し勉強した方ならば、これらのサインがいかにあてにならないかが分かるかと思いますが、多くの書籍等ではこのサインを売買のシグナルとして紹介しているため注意が必要です。もちろん、これらのシグナルを複数の分析基準と合わせて使う分には問題ありません。

私なりの回答

「テクニカル分析は単なるオカルトなのか?」という問いに対して私なりの考えをまとめてみました。

  1. 人は投資の基準となるものがなければ行動に移せない
  2. テクニカル分析を行う事で、現在の株価の置かれた状況というものを客観的に見る事が出来る
  3. テクニカル分析により未来の株価を完璧に予測することは出来ないが、何パターンかのシナリオまで絞り込むことは出来る
  4. テクニカル分析により導き出したシナリオごとの投資戦略を練る事は出来る
  5. テクニカル分析が機能しない時は様子見に徹する

つまり、私にとってはオカルトではないという事です。絶対の基準になることはありませんが、それなりにトレードの役に立っている事になります。

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