【VTWO、IWM】ラッセル2000ETFなら、リスクを抑えつつアメリカの小型株に投資が出来る

小型株は大型株のリターンをアウトパフォームする傾向にあります。大型株は大幅な成長余地が少ないのに対し、小型株は成長余地が多く、大化けの可能性があるというのが一番の理由です。

我々日本人が個別株に投資をするならば、誰もが知っている優良企業、例えばジョンソン&ジョンソンやコカ・コーラに投資をするのが望ましいと思います。

しかし、規模の小さい企業への投資となると情報量も少なく、リスクも大きくなります。

そんな時に有効となる投資先がラッセル2000です。これに連動するETFを活用すれば、分散を効かせることでリスクを抑えつつ、アメリカの小型株に投資をすることが可能となります。

ラッセル(Russel)2000とは?

ラッセル2000とは、フランク・ラッセル・カンパニーが公表しているアメリカの小型株の動向を示す代表的な株価指数です。

この指数はラッセル3000を元に算出されており、ラッセル3000はアメリカの上場企業の時価総額上位3000銘柄を指数化したものです。

ラッセル2000はラッセル3000の内の1001~3000(下位2000銘柄)から構成されています。この他にもラッセル1000と呼ばれるものもあり、こちらはラッセル3000の内の上位1000銘柄で構成されています。

ラッセル2000:ラッセル3000の内の下位2000銘柄(1001~3000)

ラッセル1000:ラッセル3000の内の上位1000銘柄

ラッセル3000はアメリカに上場している企業の時価総額の約95%を占めているのに対し、ラッセル2000が網羅しているのは時価総額の10%程です。2000銘柄あって僅か10%という事ですから、いかに時価総額全体の内、大型株が占める割合が多いかが分かるかと思います。

小型株は大型株をアウトパフォームする?

ジェレミーシーゲル氏が時価総額を10段階に分け、それぞれのリターンを調査した結果、もっとも時価総額の大きいグループのリターンは9.60%だったのに対し、最も時価総額の小さなグループのリターンは14.03%と5%近く上回っていた事がわかりました。

上記の計算期間は1926年~2006年であり、もちろん過去は過去、未来は未来ですが、小型株程将来の成長余地が大きいというのは想像に難くないと思います。

参考までにS&P500とブラックロックのラッセル2000をベンチマークとしたETFをチャートに比較してみます。

S&P500(ローソク足チャート)、IWM(ラインチャート)

IWMがS&P500を大幅に上回っているのが分かります。

S&P500はアメリカ上場株式から代表的な大型株を抽出した指数であり、その上位構成銘柄も我々日本人が聞いたことのある有名企業ばかりです。

対して、ラッセル2000の上位構成銘柄を見ても、そのほとんどが馴染みのない聞いたことがないような企業ばかりでしょう。だからこそ、投資にはリスクが付きまといますが、ETFで分散することにより、個別株特有のリスクを抑えつつ投資をすることが可能となるです。

バンガードの人気ETFであるVTIがS&P500よりも高いリターンを出している(期間によりますが)のはこの小型株効果によるものが大きいと言えるでしょう。

ちなみに、IWM(ラッセル2000)の構成銘柄上位10位を見てみると

 IWM構成銘柄上位10
KITE PHARMA INC 0.45
BLUEBIRD BIO INC 0.29
KNIGHT-SWIFT TRANSPORTATION HOLDIN 0.27
CATALENT INC 0.26
ASPEN TECHNOLOGY INC 0.25
GRUBHUB INC 0.25
EXACT SCIENCES CORP 0.24
GRAMERCY PROPERTY REIT TRUST 0.24
MKS INSTRUMENTS INC 0.24
IDACORP INC 0.23

 

知らない企業ばかり。しかも構成割合を見てみると、上位10銘柄でさえ0.5%以下です。これだけのポートフォリオを組むのは個別銘柄では不可能です。まさにETFでしかできない運用方法になります。

ラッセル2000関連のETFを紹介

ラッセル2000と連動するETFは有名どころで言うと、バンガード、ブラックロックの各社に存在します。その中でもバンガードに合っては、ラッセル2000グロース(成長余地株)、ラッセル2000バリュー(割安株)などのスマートベータ系のETFも運用しています。

VTWO【バンガード】

VTWO基本情報

設定日 2010年9月20日
純資産 760億円
分配利回り 1.28%
経費率 0.15%
銘柄数 1973

経費率は低く、長期投資には適していますが、設定日の浅さからか純資産額については少なめです。

S&P500(ローソク足チャート)、VTWO(ラインチャート)

設定日が2011年のため、それ以降からの比較になると、さほど差もないという印象です。

先程、個別株は大型株をアウトパフォームする傾向にあると言いましたが、これも検証する期間によりけりという事です。逆を言えば小型株は成長余地も大きい分、企業全体の体力が大企業よりも少ないから、景気後退時にはより経営が悪化するという傾向もあります。メリットは逆の見方をすれば、デメリットにも繋がる。これはあらゆる事に共通しています。

IWM【ブラックロック】

IWM基本情報

設定日 2000年5月22日
純資産 3.1兆円
分配利回り 1.54%
経費率 0.20%
銘柄数 1997

設定日がバンガードよりも約10年早いことから、純資産額は十分です。VTWOと比べると若干経費率が高いですが、許容範囲ではあります。

S&P500(ローソク足チャート)、VTWO(ラインチャート)

こちらは2000年からの比較が可能となっているので、長期に渡る推移を比較することが出来ます。IWMの設定日を基準に比較すれば、S&P500のパフォーマンスを大きく上回っている事が分かるかと思います。

VTWG:ラッセル2000グロース【バンガード】

VTWG基本情報

設定日 2010年9月20日
純資産 160億円
分配利回り 0.91 %
経費率 0.20%
銘柄数 1177

ラッセル2000の中から、株価純資産倍率が高く、成長率の予想値・実績値がともに高い企業をピックアップしたのがVTWGです。

こちらも設定日の浅さから純資産額は少なめ。配当利回りもグロース株らしく低い水準となっています。

S&P500(ローソク足チャート)、VTWG(ラインチャート)

VTWG設定以降の比較では両者ともに目立った差はありません。

こちらも2011年以降の比較しかできないため、もっと長い期間でみればハッキリとした違いが読み取れたかもしれません。

VTWV:ラッセル2000バリュー【バンガード】

VTWV基本情報

設定日 2010年9月20日
純資産 130億円
分配利回り 1.75 %
経費率 0.20%
銘柄数 1369

ラッセル2000の中から、株価純資産倍率が低く、成長率の予想値・実績値がともに低い企業をピックアップしたのがVTWOです。

純資産は少なめ。もう少し長期間での比較が出来れば見え方も変わってくるのかもしれません。

S&P500(ローソク足チャート)、VTWV(ラインチャート)

ここ最近はややS&P500に劣った値動きとなっています。

繰り返しになりますが、もう少し長期間での比較をしなければ適切な判断は出来ないというのが現状です。

まとめ

小型株は大型株をアウトパフォームする傾向にある。この考えは決して間違っているわけではありませんが、どんな相場でも通用する法則ではありません。

小型株には成長余地があり、景気拡大時はその恩恵を十分に受ける反面、景気後退時には大型株以上の下落をする可能性もあります。財務的に安定感のある成熟企業と違い、中小企業は財務的な体力が少ない傾向もありますので、これは妥当であるとも言えます。

しかし、俗にいうテンバガー(10倍株)が現れるのも小型株です。だからと言って、これを我々個人投資家が発掘するのは困難に近いです。

しかも、小型株はリスクも高く、個別で投資をするには少々取っつきにくい部分があります。だからこそETFを利用することでリスクを減らしつつ、小型株に分散投資をする事が可能となるのです。

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