優先株式ETFであるPFFの配当は確かに魅力的【保有の際は注意点を理解する事】

 配当目的の投資家に人気のあるブラックロックのPFF。その配当利回りは5.67%で、他の高配当株式系ETFの多くが3%前後であることを考えれば、この利回りは魅力的です。

PFFは普通株ではなく、優先株式で構成されており、通常時はボラティリティが小さいというどちらかと言えば、債券のような性格を持っています。

配当利回りだけ見れば優秀なPFFですが、投資をする際は、その特性をしっかりと理解するようにしましょう。

優先株式とは?

普段は私たちが何気なく取引をしているのを普通株式と言います。

通常、株主の主な権利には次の3つが挙げられます。

  1. 議決権:会社の経営に参加する権利です。株主の権利は持ち株に応じて多くなります。
  2. 剰余金配当請求権:配当を受け取る権利です。配当の額は企業の利益によっても増減し、利益が出ていたとしても、必ず配当を受けられる訳ではありません。成長企業の中には、無配として利益は内部留保に回し、事業投資に回す会社もあります。
  3. 財産分配請求権:企業が解散した時に、残りの資産を分配して受け取る権利です。実際には残った資産が株主に回ってくるのは最後の最後。まずは、会社は資産を売却し、債権者への返済に充てます。負債が資産よりも多ければ、そもそも財産分与は回ってきません。それでも資産が残っていれば、株主へと資産が分配されます。

一方で優先株式の特徴は以下の通り

  1. 普通株式に比べ、利益の配当、残余財産分与の権利を優先して受ける事が出来る。
  2. 優先株式には議決権がない。

優先株式には議決権がない分、通常よりも高い配当金を受け取ることが出来ると解釈して頂ければ結構です。

優先株式は個人投資家には馴染みの薄い金融商品です。国内で知らている優先株式としては、伊藤園第一種優先株式が挙げられます。

この伊藤園第一種優先株式は、普通株よりも配当が1.25倍高く、株主優待も通常通り受ける事が出来ます。ちなみに、伊藤線の株主優待は100株以上で、伊藤園製品(緑茶・ジュース等)が1500円分相当、1,000株以上で3,000円相当の商品を受け取ることが出来ます。

PFF:iシェアーズ 米国優先株式 ETF とは?

ブラックロックのPFFはS&P 米国優先株式インデックスに連動するように構成された、アメリカの優先株式のETFです。

PFF基本情報

経費率:0.47%

分配利回り:5.67%

保有銘柄数:288

設定日:2007年3月26日

PFFはいわゆる毎月分配型であり、経費率は他のブラックロック及びバンガードのETFに劣りますが、分配利回りを考えれば、許容できる数字です。

PFF構成の上位5銘柄を見てみると…

1.WELLS FARGO & CO PFD:2.88%(金融) 

2.ALLERGAN PLC PFD:2.37%(ヘルスケア)

3.HSBC HOLDINGS PLC PFD:2.37%(金融)

4.BARCLAYS BANK PLC DR:1.65%(金融)

5.GMAC CAPITAL TRUST I PFD:1.65%(金融)

組入れ上位は、世界に名だたる有名企業がズラリと並んでいます。

組入れ全銘柄を見渡しても

銀行業:40.35%

金融:22.03%

保険業:8.86%

公益事業:3.06%

電気通信:2.77%

キャッシュ等:2.65%

ヘルスケア:2.58%

エネルギー:2.28%

資本財:2.21%

圧倒的に金融セクターの割合が多いことが分かるかと思います。

値動きは、ほぼ横ばい。金融セクターの割合が多いだけに、リーマンショックでは大幅な下落を見せましたが、短期間で反発を見せ、再び低ボラティリティな値動きに留まっています。

回復が株式よりも、早いという事を考慮すれば、暴落時の買い増し戦略は比較的有効であると言えます。

直近5年間の配当金推移(1株当たり:$)

2012年:2.383

2013年:2.432

2014年:2.490

2015年:2.238

2016年:2.178

若干減少傾向にはありますが、比較的安定的なリターンを生み出しています。元々、売却益を狙うETFではないため、リターンの計画は立てやすいです。

PFFの注意点

PFFの決定的な注意点は、キャピタルゲインを狙えない事にあります。アメリカ株・ETFへの長期投資を前提としている人は、どちらかと言えば、インカムゲインを目的に株式を保有している事が多いかと思います。

配当金を貰いつつ、再投資に回し、リターンを高めていく。その過程でキャピタルゲインと言う選択肢が生まれる事はあります。私の戦略もこちらであり、基本的に当面売る気はありません。20年、30年と暴落にも怯えず、バイ&ホールドしていく予定です。

配当目的でも、含み益が生じている状態と言うのは、投資家としては悪い気はしません。

私の年齢を考慮すれば、目先に暴落が起こったとしても、辛抱強く買い増し+保持をしていけば、必ずやリターンはプラスになる可能性が高いのではと考えております。

しかし、PFFの場合は、完全に配当狙いの戦略しか存在しません。チャートを見ても分かるように、通常時は値動きが非常に少ないです。考え方を変えれば、市場全体が低迷期である時は、PFFがS&P500のパフォーマンスをも上回る事はあります。

しかし、長期の視点で見れば、債券は株式のパフォーマンスには勝てない。これは歴史が証明しています。既に多額の資産があり、配当だけでも十分なリターンを期待できる+年齢的にも安定した利益が欲しいという人には、PFFも悪い選択肢ではないかと思います。

PFFは毎月分配型であることから、十分な資産を持った人には魅力的なETFとなるはずです。

まとめ

私は現在、PFFを保有していません。それよりかは、多少のリスクは負ってでも高配当系の株式+ETFの方が長期的なリターンは上回るという考えが根底にあるからです。

配当も受け取りつつ、長期的な視点で見たらキャピタルゲインも狙える。それが株式、株式系ETFの魅力に違いありません。そして、アメリカにはその魅力的なETFがたくさんあります。具体的には、VOO、HDV、VYM等々…

個々の戦略によりますが、PFFを購入するならば、売却益にはそもそも期待できないという特性を理解するべきでしょう。また、ポートフォリオの大部分は株式系にしつつも、残り何%かを債券系(PFFも含む)ETFで分散するという戦略など、組み合わせはいくつもありますので、各個人にあったアセットロケーションを心掛ければ良いでしょう。

優先株式ETFであるPFFの配当は確かに魅力的【保有の際は注意点を理解する事】” に対して1件のコメントがあります。

  1. なつこ より:

    とても参考になりました!
    もともと、勧められてPFFを購入して保有していましたが、今後はもう少し知識をつけて
    色んな投資にチャレンジしていきたいと思い、このサイトにたどりつきました。
    ホントにわかりやすくまとまっていて、理解が深まりました。
    なにより、カエル好きっていうところがとても共感です。(笑)
    他の記事もこれから読んでみたいと思っています。
    ありがとうございました。

    1. ルーカス より:

      なつこ様

      コメントありがとうございます!
      私もどちらかと言えば配当目的なのですが、10年、20年後に購入当時と株価が変わらないのは寂しいので、株式系のetfを主にしてます。

      やっぱり長期で見たら株式の方がリターンは高いですからね!
      pffもインカム目的の人にはもってこいのetfですよね。

      当ブログが参考になったみたいで良かったです!
      今後も分からないことがありましたら、遠慮なく質問してください。
      あと、カエルの可愛さに共感してくれる人がいて良かったです 笑
      今後もよろしくお願いします。

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