株やFX、先物取引などによる借金は自己破産出来ないというのは間違い

投資による借金は自己破産出来ない。こう考えている人が予想以上に多いことに少しビックリしました。確かにこの意見にはそれなりの根拠もありますが、実際には投資による借金でも自己破産をすることは可能です。

株には追証、FXには強制ロスカットという仕組みがあり、想定内の値動きでは評価損がマイナスになるということは通常あり得ません。しかし、歴史的な暴落や、先物取引やオプション取引等の高レバレッジでの投資は時として自らの経済に甚大な被害を与える場合があります。また、FXはかつてレバレッジの規制が行われておらず、業者によっては100倍を超えるレバレッジを可能としているFX会社もありました。

リスクを取らなければ防げることが大半であるとは言え、投資をしている以上、絶対にないとは言い切れません。本記事を通じて、投資による自己破産の正しい知識を身に付けましょう。

自己破産の目的は?

自己破産をする一番の目的は裁判所に免責を許可してもらう事です。免責とは、借金の支払いを免除してもらう事です。これが自己破産をすることの最大のメリットであると言っても過言ではありません。

自己破産のメリット

  1. 債務の支払いが免除される
  2. 自己破産の手続き開始後は、債務者による強制的な差し押さえが出来なくなる
  3. 認められた財産は手元に残すことが出来る

自己破産のデメリット

  1. ブラックリストに登録されることにより、金融機関からの借り入れが一定期間(~10年程度)出来なくなる
  2. 住所・氏名・破産手続きをした日時が「官報」という国が発行する機関紙に掲載されてしまう
  3. 免責の許可を受けるまでの期間(数ヵ月程度)は職業や資格の制限を受ける
  4. クレジットカードの作成やローンを組むことが難しくなる

投資による借金は自己破産出来ないと言われる理由は?

実は自己破産=必ずしも免責となり、借金が帳消しとなるわけではありません。「免責不許可事由」と呼ばれる一定の事由がある場合には、免責が許可されない場合があるのです。どのような事由が「免責不許可事由」に該当するのかは、破産法第252条第1項各号に定められています。

【破産法第252条第1項4号】

浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担したこと

このように4号では、「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担したこと」とされています。この、「その他の射幸行」というのが株やFXに該当するというのが、投資による借金に自己破産は認められないと言われる所以なのです。

免責不許可事由があっても免責される可能性はある

確かに上記の面積不許可事由を見る限りでは、投資による借金は自己破産が出来ないようにも読み取れます。しかし、免責不許可事由がある場合であっても、裁判所による事情の考慮により、免責を与える事が相当と判断される場合があります。このように、裁判所の裁量により免責が許可されることを「裁量免責」と言います。

投資による借金でも免責が認められた例は多数存在し、裁判所は免責不許可事由に該当していても、可能な限り自己破産を認める方針で運用しているのが現状です。

まとめると、破産法に従えば、投資による借金は免責不許可事由となるが、裁量免責により免責許可が出るということです。場合によっては一部免責となり、全額免責とならないケースもあります。

要点整理

  1. 投資による借金は自己破産による免責が認められないというのは間違った情報
  2. 破産法には免責不許可事由というものが定められており、その第4号により、投資で出した借金は免責不許可事由になると解釈出来る
  3. 投資による損失は、免責不許可事由に該当するも、裁量免責により、全額又は一部の免責許可が出る可能性がある

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