移動平均線とグランビルの法則を使ったシンプルで実用的な手法【空売り編】

株価が下がるのは、上がるスピードよりも遥かに速い

株価は上昇よりも遥かに速いスピードで下落していきます。

日経平均株価日足チャート
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赤マルで囲った部分を見れば分かるように、暴落は一瞬です。
数日前までの含み益も、あっという間に大幅な含み損に変わってしまうのです。

この下げを利益に変える方法

買いしか知らない投資家達から見れば、暴落は恐怖なのかもしれませんが、「空売り」を使いこなすことの出来る投資家からしたら絶好の「売り場」になります。

空売りを行う際も、グランビルの法則と移動平均線が有効となってくるのです。
※ここでは移動平均線とグランビルの法則の詳しい説明は割愛させていただきます。
詳細は、「移動平均線とグランビルの法則を使ったシンプルで実用的な手法【買い編】」をご覧ください。

グランビルの法則を使った空売り戦略

グランビルの法則で狙うべき空売りのポイントは、上向きだった75日移動平均線が、横ばい気味になり、株価が移動平均線を割り込む時です。

下の図では移動平均線と大きく乖離したところを「売1」としていますが、今回は、売2を下降1回目・売3を下降2回目・売4を下降3回目として解説していきます。

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下降1回目の売り戦略

下降1回目を狙う時は、75日移動平均線が横ばいに近い状態であるが、下向きではない可能性があります。

上昇局面での買い戦略同様、下降2回目からポジションを持つことが理想なのですが、現実的にそれは無理なので、下降1回目から仕掛けていきます。

基本的には株価が75日移動平均線を割り込む瞬間というのを狙いたいのですが、実際にはなかなか難しい現実です。
割り込む瞬間を狙いたい理由は、株価は移動平均線に引き寄せられる習性があるため、移動平均線により近いとこで空売りした方がリスクが低い、という考えからきています。

割り込んだ時の価格帯で売れなかったとしても、なるべくなら移動平均線に近い価格帯で売るようにしましょう。
乖離が進んだポイントでの売りはお勧めできません。

また、空売りの際も逆指値注文を使いこなすと、パソコンに張り付く必要がなくなり、日中働いている人たちも売買が可能になります。

下降2回目での売り戦略

下降2回目は、最も下げ幅の大きくなる局面です。

下降1回目から、株価が一旦75日移動平均線まで戻ってくるか、それを待たずに下げに転じた瞬間が売りポイントになります。

75日移動平均線まで、株価が戻ってこなかった場合に、どこで空売りするのかという点についてお話しします。

この場合も、上昇局面での買い戦略で使ったトレンド転換ラインというものを自分で引き、見極める事になります。

空売りのトレンドラインの引き方

1.調整期間中の高値と安値のローソク足を探します。

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2.安値のローソク足から真横に向かって線を引きます。

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3.その線を期間中の高値に向かって、いずれかのローソク足の実体に当たるまで挙げていきます。

そこがトレンド転換ラインとなります。
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4.その後、トレンドレラインを株価が超えて来たらトレンド転換が完了したと判断します。

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下降3回目以降の売り戦略

基本的な考えは下降2回目と一緒ですが、下降の勢いが強い時は、調整の期間が短い(移動平均線にあまり戻って来ない)で下降に転じる可能性があります。

つまり、空売りのポイントを逃しやすいという事です。

繰り返し言いますが、売りポイントを逃したからと言って、慌ててポジションを持つことだけは止めましょう。

取れるはずの利益を逃すことの悔しさというのは、人間ならば誰しもが感じるところですが、そこは何とか堪えましょう。

上がると思って買った株が下がっていく、下がると思って空売りした株が上がっていく、この大きな要因は上記のメンタルコントロールが出来ないために起こる事なのです。

空売りによる利益確定の方法

空売りによる利益確定も買いの時と同様にMACDを使います。

まずは、過去記事の、「MACDは利益確定のタイミングを知る上では意外と役に立つ」をご覧ください。

空売りの場合は、これと逆の方法を実行するだけです。

買いポジションを保有してい場合の利益確定のポイントを振り返ってみます。

1.上に伸びていたヒストグラムが下に凹んだ時

2.MACDのデッドクロスを確認した時

基本はヒストグラムの凹みによる利益確定で、場合によってはMACDのデッドクロスを確認した時とお話ししました。

これを空売りの際の利益確定に当てはめてみると

1.下に伸びていたヒストグラムが上に凹んだ時

2.MACDのゴールデンクロスを確認した時

こちらも優先すべきは、ヒストグラムの凹みになります。

それでは、実際のチャートで確認してみます。

トヨタ自動車日足チャート1

スイングトレードをしていて、相場が終わった後にいずれかのシグナルを確認して、翌日の前場寄付きで利益確定の買戻しをした場合を検討してみます。

空売り1回目
ヒストグラムの凹みによる利益確定の方が利幅が取れています。

空売り2回目
MACDのゴールデンクロスによる利益確定の方が利幅が取れています。

結果的にどちらの方が利幅が取れるのかというのは後になってみなければ分かりません。

基本的に私は【買い編】と同様にヒストグラムの凹みを利益確定のサインとして見てます。

頭の先から尻尾の先まで取ることを意識的に実行するのは、ほぼ不可能なので諦めてください。
結果的に、最大限の利幅が取れたという事はあるかもしれませんが、単なる偶然と捉えるようにしましょう。

ポイント整理

  1. 銘柄選定の際は、75日移動平均線が下向き(横ばい気味)のものを選ぶようにする。
  2. ローソク足が75日移動平均線の下にある時は、トレンド転換ラインを引くことによって、買いのポイントを見極める。
  3. 利益確定のポイントはMACDにより判断する。
  4. 75日移動平均線から大きく下にかい離している時は「空売り」のタイミングではない。(株価は移動平均線に戻ってくる習性があるため)
  5. 意識するポイントは【買い編】とほとんど同じ。
    注意すべきは、下降は上昇のスピードよりも圧倒的に速いという事、つまり、空売りのベストタイミングを逃しやすい。

ベア・インバース型のETFという選択肢も

空売りにどうしても抵抗がある人や、信用取引口座を開設していない人は、ベア・インバース型のETFを買うという選択肢もあります。

ベア・インバース型は、指数の逆の値動きをするように設計されています。

つまり、相場全体が下降トレンドの時は、日経平均株価の逆の値動きをするベア・インバース型のETFを買えば、空売りをせずとも、下降相場で利益が出せるようになるのです。

ETFの詳細は、「世界の指数を買う【ETFの魅力】」をご覧ください。

まとめ

空売りを使いこなせるようになれば、下降相場でも利益を出せるようになります。

初心者にありがちなミスに、チャートを6ヵ月間程度しか表示せず、正確な株価の位置というものを把握しようとしない、というのあります。

表示されたチャートでは株価は横ばいだけど、もっと長い目で見たら現在の株価はどの位置にあるのか。

同じ横ばいでも、歴史的な高値圏での横ばい・歴史的に底値圏での横ばい・下落途中での一時的な横ばい・上昇途中での一時的な横ばい、と様々です。

そして、その局面によって取るべき戦略というのは大きく変わってくるのです。

また、今回は日足での戦略しかお話ししませんでしたが、本来は、週足・月足チャートも必ず考慮に入れ、トレードします。

相場は日々勉強です。
勉強したからと言って、必ず勝てるようにはなりませんが、決定的な大損というのは回避できるようになります。

致命的な損失を避ける、相場の世界で生き残るのにはとても大切な事です。

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