寄付き後の窓埋めを利用したデイトレード手法は少しのミスで大火傷をする

取引終了後の突発的な買い材料や売り材料は翌日の窓開けに繋がります。この開いた窓が埋まる事を利用したデイトレード手法というものが存在します。方法自体は広く知らている手法であり、特に目新しいものでもありませんが、窓開け後は大きく動く可能性もあるため、予想と逆に動くとそれなりの損失が出てしまう事があります。ボラティリティの大きさを狙う事を考えればある意味チャンスとなるのですが、リターンが大きければリスクも大きいのが投資です。しかもこの手法は株価の置かれたトレンドを把握せずに行うと大幅な損切りを迫られてしまう可能性があります。デイトレ上級者以外の方は「こんな方法もあるんだな」程度に留めておいた良いかもしれません。

関連記事:開いた窓は必ず埋まるのか?【日経平均株価チャートに残された窓】

窓埋めを5分足チャートで確認

日経平均株価3日分の5分足チャート

三日連続して始値と前日の終値との間にギャップ(窓)が生じています。今回は3日共に結果としては窓を埋める形となりましたが、これをリアルタイムで判断し、デイトレードに活かしていくのは相当難易度が高いです。

窓埋めのパターンを考察

①のパターン:前日終値よりも高く寄り付いた後、そこからさらに上昇しています。大陽線の後、徐々に上値を切り下げ前場の終りにかけて窓を埋めています。

②のパターン:前日終値よりも高く寄り付いた後、ほぼ一直線に値を下げて窓埋めを完成させています。いわゆる寄り天と言うパターンです。

③のパターン:前日終値よりも安く寄り付いた後、さらに下げる動きを見せるも徐々に下値を切り下げ上昇し、窓を埋めています。

②は寄付き後に売りポジションを持てば思惑通りに株価が下がっていくので、結果的には窓埋めトレードは上手くいくでしょう。

しかし、①と③は寄付き後に窓埋めとは逆の方向に動いています。この2つのパターンも結果的には窓を埋める形となっていますが、リアルタイムで値動きを見ていると、どう判断するのが適切なのか分からなくなります。このトレード手法は、開けた窓は埋まるだろうという「逆張り」発想のため、予想と逆に動いたらどの時点で損切りするのかという選択が非常に重要になります。上記の①と③のパターンでは逆に動くと思って損切りしたら、結局はそこから窓を埋めに行くというとても悔しい思いをしてしまう事になります。

とは言っても、今回の説明に使ったチャートがたまたま窓埋めが上手くいった例なだけで、そうでないパターンもたくさんあります。

窓埋めしないパターン

日経平均株価5分足チャート

上記のチャートでは前日終値より安値で寄り付いた後、上昇する素振りを見せるもそのまま下落に転じています。このようなパターンもいくらでもありますので、窓埋めトレードと言うのははっきり言って難易度が高いです。上級者向けと言えるでしょう。

窓埋め手法の勝率を上げるには?

窓埋めトレードが難しいにしても、他の要素を考慮することによってほんの少しくらいは勝率を上げる事は出来ます。もちろんそれでも上手くいくかは時と場合によりますので、「ないよりはまし」程度で考えておくと良いかもしれません。

窓埋めのデイトレをする際も日足チャートは重要

デイトレでも日足チャートを分析することは重要です。強い上げ相場の時は窓を開けてそのまま上昇なんてことも頻繁にありますし、売りが優勢の時なども窓埋めせずに下落していく事も多々あります。

ここで、先ほどの窓埋めの3例と、窓を埋めなかった1例が日足ベースで見るとどの位置にいたか確認してみます。

日経平均株価日足チャート

①:窓を埋めた3例は日足ベースで見るとこの位置にあります。中期で見れば上昇基調ですが、短期で見ればどちらかと言うと持ち合い気味と言えるでしょう。このようなパターンでは比較的窓埋め手法が上手くいくことが多いです。しっかりとしたトレンドが発生していないうちは前日の材料、NY市場や為替の動きに日経225先物が反応します。その結果寄付きで窓が生じたものの、その反応自体が過剰であったと分かると、投資家達の心理は自然と窓が埋まる方向に動き出すのです。

②:窓を埋めずに下落していったパターンです。日足で見るとローソク足の位置は調整での下落と見る事が出来ます。さほど下落の勢いが強いとは言えませんが、持ち合い気味の時以外はデイトレの窓埋め手法は怖くて出来ません。

③:この位置の5分足チャートは記事では紹介していませんが、良いサンプルとなるので取り上げてみました。このようにそこそこ強い上昇トレンドの最中では窓を開けたまま上に行くという事が頻繁に起こります。窓が埋まる事を信じて、損切りをせずに後場を向かえたら結構な資金を失ってしまう事になるでしょう。もちろんこれは下落トレンド最中の窓埋めトレードと同じことが言えます。

上記のように窓埋めトレードをする際は日足ベース、場合によっては週足でも現在の株価が置かれた状況と言うのを確認しておく必要があります。実際には確認しても分からない事の方が多いです。あと、窓埋めトレードは損切のタイミングがとても難しいです。一直線に窓を埋めるようなイージーな相場も中にはあるかもしれませんが、多くは上げ下げを繰り返しながら、窓埋めに繋がっていきます。しかもボラティリティが高いだけに損失の割合が大きい。これまでの利益なんて簡単に吹き飛んでしまいます。

同業種の銘柄、為替、日経225、日経225先物の分足チャートの動向を見る

自分がデイトレしている銘柄と同じ業種の銘柄の分足チャートを表示し、これを判断材料とするという手もあります。また、輸出系の企業は為替の動き、特にドル円の動向に敏感な反応を示しますので、こちらも注視するようにしましょう。デイトレしている銘柄が日経255にと連動するような動きをするような場合は、日経225及び日経225先物の動きも見ると良いでしょう。日経225と連動しない銘柄であっても、大幅な下落には引っ張られて一緒に下がっていくなんてことも結構ありますので、こちらにも十分配意しておく必要があります。

デイトレは本体のディスプレイとは別に2つくらいモニターを後付けすると色々とやり易くなります。スイングトレードが主の人でもチャート分析のために1つモニターを加えると結構作業がはかどるのでお勧めです。

要点整理

  1. 窓埋めのパターンにも色々あり、当然ながら窓を埋めないパターンも多々ある
  2. 窓埋め手法は逆張り的な考え方。損切のタイミングがすごく難しい
  3. すぐさま損切りを実行すると、結局は窓を埋めに行くという展開も結構ある
  4. デイトレする際も日足チャートで株価の置かれたトレンドをしっかりと把握する必要がある
  5. デイトレする際は他の銘柄や指数、為替の動きも参考にトレードをする
  6. 窓埋めを利用したデイトレ手法は運任せなところがある(私の体験談)

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