MACDは利益確定のタイミングを知る上では意外と役に立つ【MACD、シグナル、ヒストグラムから分かること】

MACDとは?

MACDはオシレーター系とトレンド系の両方の要素を持ったテクニカル指標です。

株とFX、どちらのトレーダーからも人気のある指標です。

オシレーター系【逆張り系の指標】
過去の株価データを元に、一定の範囲内で指標が上下し、買われすぎのサイン・売られすぎのサインを教えてくれます。

トレンド系【順張り系の指標】
株価の方向性を見極め、上昇傾向なら買い、下降傾向なら売り、といった相場の流れについていくトレードをするときに使用します。

MACD=移動平均収束拡散法

誰もが知っている単純移動平均線は、過去の一定期間における終値を単純に日数で割ることにより表される指標です。

一方、MACDは「Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散法)」の略で、単純移動平均線とは異なる方法で算出されたシグナルを使います。

移動平均収束拡散法=過去の株価よりも、現在に近い株価に高い比重を掛け、算出された移動平均線のことです。

これは、過去の株価よりも、現在の株価の方が重視されるべきであるという考えからきています。

その結果、単純移動平均線よりも、トレンド転換のサインを早く教えてくれるのです。

MACDの構成要素

日経平均株価6ヵ月分の日足チャート
チャートは松井証券さんからの転載です。
1

①MACD
短期は12日長期は26日の指数平滑移動平均の差を使用します。
この値が0より大きければ、長期が短期より大きいことになり、上昇傾向にあると判断することが出来ます。

②シグナル
MACDをさらに移動平均化したものです。
一般的には、9日移動平均線が使われます。
MACDがシグナルを下から上に抜ける事をゴールデンクロス、上から下に抜ける事をデッドクロスと言います。

③ヒストグラム(乖離)
MACDとシグナルの差をヒストグラムと言います。
MACDがシグナルを下から上に抜けゴールデンクロスすると、このヒストグラムがだんだんと長くなります。
そして、このヒストグラムがへこんだ時は、上昇の勢いがなくなったと判断することができます。

④ゼロライン
MACD、シグナル、ヒストグラムがこのゼロラインより上にある場合は上昇傾向にあると判断します。
一方、ゼロラインより下にある時は下降傾向にあると判断します。

もっと分かりやすく言うならば…

  1. MACD、シグナル、ヒストグラムの3つがゼロラインより上なら上昇傾向
  2. ヒストグラムが上に伸びていれば上昇傾向
  3. ヒストグラムが凹んだら上昇の勢いが無くなってきサイン
  4. ヒストグラムが凹みが進行してきたら下降傾向
  5. MACDとヒストグラムがデッドクロスしたらさらなる下降の可能性あり

この5つを押さえておけば十分だと思います。

MACDを使った利益確定方法

基本はヒストグラムの凹みを確認した時

先ほども話した通り、ヒストグラムの凹みは上昇の勢いがなくなってきたサインです。

上昇の勢いがなくなってきた=これから下降するかもしれない

このように捉え、早めに手仕舞いしてしまいましょう。

場合によってはMACDのデッドクロスを確認した時

基本的にはヒストグラムの凹みによる利益確定の方法で良いと思います。

しかし、場合によってはMACDのデッドクロスにより利益確定のした方が利益を伸ばせる可能性があります。

それは、株価が緩やかな調整後、再度上昇しそうな時」です。

言葉では分かりづらいと思うので、後程チャートにて説明します。

利益確定の売り注文を出す

スイングトレードをしていて日中にチャートが見れない方は、相場が終わった後に「翌日の寄付きでの成行注文」の予約をしておきましょう。

ここで重要なのは、寄付きで、成行の注文というところです。

指値で売り注文を出した場合は、日中の株価をチェックできない時間に急落し、指値に引っかからなかった、なんてことも起こり得るのです。

チャートを使い、2通りの利益確定方法を試してみる

ヒストグラムの凹みによる利益確定

コマツ3カ月分の日足チャート
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上記のチャートの丸で囲った一定の期間で考察してみます。

買ったポイントは75日移動平均線付近とします。

ヒストグラムの凹みが確認できたのがA地点とすると、利益確定は翌日の寄付きになります。
すると、今回のケースでは良いポイントで利益が確定出来たことになります。

一方、MACDのデッドクロスを確認(B地点)してからの利益確定では、取れるはずの利益を逃していることになります。

MACDのデッドクロスによる利益確定

トヨタ自動車3カ月分の日足チャート
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先ほど同じように、上記のチャートの丸で囲った一定の期間で考察してみます。

買ったポイントは75日移動平均線付近とします。

A地点で、ヒストグラムの凹みを確認したものの、利益確定をせずに保持していくものとします。
その後、株価は緩やかに推移し、やがて上昇します。
上昇が一段落すると、調整に入りMACDがデッドクロスします。
MACDのデッドクロスを確認し、翌日の寄付きで、成行の注文を出します。

今回のケースではMACDのデッドクロスを待ってから利益確定をした方が利幅を取れたことになります。

2つのサインのどちらが最善策か、その場に立たされたら私でも分かりません

後になってチャートを分析してみれば「こういう場合はこっちで、こういう時はこう」などと言えますが、実際にその場になってみたら、どちらが利益をより多くとれる選択肢であるかなど分かるハズがありません。

私がMACDで売りのタイミングを計る際は、ヒストグラムの凹みをサインとして利益確定をすることが多いです。
もちろんそれにより、ベストなタイミングで利益確定が出来た時もあれば、本来取れたはずの利益を逃した、ということも多々ありました。

しかし、「逃すくらいな早めの利益確定を」というのが私の考えであり、これは現在も変わっていはいません。

利益確定は早すぎるのは良くないけど、引っ張りすぎるのも良くない

「株は売りが最も難しい」とはよく言ったものです。

底で買って天井で売るのは無理【頭と尻尾はくれてやれ】

「頭と尻尾はくれてやれ」

有名な格言の一つであり、欲深な人間が実行できない事の一つでもあります。

ヒストグラムの凹みで利益確定をしたけど、株はそこから上昇していく。

これを目の当たりにしたら悔しいはずです。

その気持ち良くわかります。
私自身もたくさん経験してきたことだからです。

しかし、だからと言ってそこから買い戻しなどしたら単なる高値掴みになって終わってしまう可能性だってあります。

そういう時は、取れなかった利益を悔しがるのではなく、取れた利益を素直に喜びましょう。

ヒストグラムは凹んだけど、デッドクロスまで引っ張ってみよう。

それでさらなる利益が取れた時は良いでしょうが、逆のパターンだって起こり得るのです。
その時は悔しくて仕方がないでしょう。

メンタルコントロールは株式投資において必須科目であるという事を忘れずにいてください。

ゴールデンクロスを「買い」のサインとして使ってはいけない

単純移動平均線でもMACDにしてもゴールデンクロスというものが存在します。

MACDは単純移動平均線よりも早くゴールデンクロスのサインを教えてくれるからと言い、それを鵜呑みにするのは賢いトレード方法とは言えません。

ゴールデンクロスには「ダマシ」が多いのです。
また、下降トレンド中でもゴールデンクロスが発生したりもします。

もちろん、ゴールデンクロスが有効なシグナルとして機能する場合もありますが、その際はMACDによるシグナルだけでなく、他の指標や、自分の中での基準との整合性を確かめてから行動に移した方が良いでしょう。

私の中でのMACDは、利益確定のタイミングを見極めるための指標であり、買いの判断基準として見る事はありません。

ゴールデンクロスで買って、デッドクロスで売る。

それだけで利益が出たら、皆が億万長者になれます。

まとめ

今回は、初の具体的なテクニカル分析の記事となりました。
今後もテクニカル分析については少しづつ解説していくつもりです。

読んでみて、何かご不明な点がございましたら遠慮せずに質問してきてください。
出来る限り丁寧に回答させていただきます。

テクニカル分析は便利な反面、頼りすぎると痛い思いをすることもあります。

テクニカル分析を駆使したところで、将来の株価は予測できない

これが私の考えです。

しかし、テクニカル分析により現在の状況を知ることは出来ます。

「将来の株価は予測できないけれど、現在の株価の置かれた状況は知ることが出来る」

これがキーワードです。

長い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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