理由は後付け【株価上昇の本当の理由は誰にも分からない】

10月20日の日経平均株価は+236.59円(前日比)

20日の日経均株価は終値で17,000円を超え、4月27日以来、約半年ぶりの高値となりました。

日経平均株価直近2日分の5分足チャート
 ※松井証券さんからの転載です。

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寄付きこそ前日とほぼ変わりませんが、前場で大幅に上昇、引けにかけて、さらに上げ幅を広げました。

買い材料としては、原油価格の上昇や、前日のNYダウの上昇などがありますが、これと言って決定的な要因があるわけではありません。

さらにドル円も日足ベースでは持ち合い気味であり、17,000円を超える明らかな要因とは言えません。

 

明らかな買い材料、売り材料が見当たらない時

それなりのファンダメンタルズ的要因があれば、「明日の株価は大きく上がるだろう、売り優勢になりそうだ」等とある程度予想が出来る日もあります。
例えば、日銀の金融政策決定会合の発表が行われる日や、衆議院選挙、NY市場が大暴落した翌日などは、東京株式市場も大きく動く可能性が高いです。

しかし、株価は要因の有る無しに関わらず、日々変化していきます。

大きな材料が見当たらない日の経済ニュースなどではこのような文言が使われます。

米国株高を意識して
原油価格の上昇を好感し
NYダウ先物価格の上昇を受け
日銀のETF買い入れへの期待から
軟調な経済指標を嫌気し
etc…

ただ単に、「上昇しました」で終わらせる訳にはいかないので、「日銀のETF買い入れへの期待から、後場から引けにかけて上げ幅を広げました」
このような言い回しになるのです。

でも、よくよく考えて見てください。

ここ最近の日経平均株価とNYダウの間に明らかな相関性があるとは言い難い
原油価格が上がっても、日経平均株価が下げてる日なんていくらでもある
NYダウ先物価格は一つの目安でしかない
日銀のETF買い入れへの期待も不確定要素ばかり
そもそも、日本の経済指標が市場に与える影響は限定的

つまり、その時々に応じたプラス材料、マイナス材料を当てはめてるだけなのです。

円安の進行は、日経平均株価にプラスに作用すると言っても良いのですが、その他に関しては明確に根拠のない要因ばかりです。

強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、幸福のうちに消えて行く

ウォール街に古くからある有名な格言です。

投資家達が悲観的な時は上昇相場の出発点であり、先行きに警戒感があるうちは上昇する。
最近の日経平均株価に関しては、特に強い買い材料も見つからず、外国人投資家達もこのところはずっと売り越していたため、17,000円を超えることはないどろうと思っていました。

再び17,000円の壁に跳ね返され、下落していくとばかり思っていました。

日銀の政策を市場がどのように受け止めているかもあやふやな中で、強気相場へ移行していくことは難しいのではないかと今でも思っています。

でも実際には、節目である17,000円を超え、約半年振りに高値を更新しました。

今がこの格言で言うところの「悲観」であるという訳ではありませんし、未来の株価は誰にもわかりません。

しかし、ここからさらなる上昇相場へと移行した場合のシナリオを考えておいても損はないと思います。

私自身、取引をする際は、必ず両方のシナリオを考え、売買のプランを練ります。
そうすることで心理的な余裕が生まれ、損失が出る方向に動いた場合でも、冷静な対処が出来ます。

個人投資家は「情報量」では機関投資家には絶対に勝てない

ネット証券が普及した現在では、個人投資家でもリアルタイムでチャートを閲覧でき、投資に関する情報収集活動もかなり容易になりました。

それでも、根本的に利益につながる情報というのは、個人投資家達の耳にはなかなか入ってきません。

例えば、ある銘柄の上昇に繋がりそうな情報を得た機関投資家は、株価が安い時から少しずつ買い増しをしていきます。
急な買い占めを行うと、出来高に表れ、それが足跡となり、敏感な個人投資家は変化に気づいてしまいます。

そうならないように徐々に買い増し作業をしていくのです。

そして、ある時株価が急上昇しました。

それに気づいた投資家達は、一斉に飛びつきます。

予め多くを保有していた機関投資家が高値で売ります。

大口が売ったことで、株価は一気に下がります。

高値掴みをした個人投資家は泣く泣く損切りするか、将来、株価が上昇することを期待して保有するかを選択しなければなりません。

インターネットが普及し、あらゆる情報がパソコン一つで手に入れられる時代になりました。

しかし、真に価値のある情報というのは、我々には入ってこないのです。

 

個人投資家が先行き不安に悩んでいる時、機関投資家は既に動き出している

我々個人投資家が上昇への疑問を抱いている時にも機関投資家は既に動き出しているのです。

株は短期的に見たらゼロサムゲームだと思います。

売りたい人、買いたい人の両方がいて取引が成立しますから、当然と言えば当然なのかもしれません。

2015年の8月、日経平均株価が一時2万円台を回復しました。
 ※チャートは松井証券さんからの転載です。

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今改めて見てみると、グランビルの法則を教科書通りに再現したチャートになっていますが、後になってから言う事は誰にでも出来ます。

日経平均株価が2万円の時でも、さらに上がると予想し、買う人がいるから取引が成立するのであって、むしろその後の急落のシナリオを考えている人自体が少数派であったのではないでしょうか。

しかし、機関投資家や一部の個人投資家は急落のシグナルを読み取り、一足先に売り払っていたに違いありません。
その売られた株を買ったのは、一般の投資家、若しくは「日経平均株価2万円台回復」等のニュースを受け、買いに走った普段は市場に参入しないような人達だったのではないでしょうか。

その後、下げから、反発する動きを見せるも力尽き、急落を目の当たりした人々の投げ売りによって、急落に加速がついた時、このタイミングで損切が出来なかった人は、現在も塩漬け株として保有しているかもしれません。

これは、先ほどの格言の後半部分である、「楽観とともに成熟し、幸福のうちに消えて行く」にピッタリと一致するのではないでしょうか。

まとめ

株価は人々の心理を反映しています。

上昇、下落の理由を後から付けることはいくらでも出来ます。

どんなに株の勉強をしたり、チャートの分析をしたところで、1週間後の株価の予測すら困難というのが現実です。

10個の予想の内、7個当たったからと言って、それを実力と思い込んでしまっていては、いつか大損する日が来るに違いありません。

未来の株価など誰にも予想出来ません。

しかし、変化に気が付くことは出来ます。

相場の明らかな変化を読み取り、いち早く実行に移していくことが、利益を伸ばすのに必要な技術なのです。

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