個人投資家が損をする理由を投資主体別売買動向と日経平均株価の推移から解説する

利益を上げている個人投資家は全体の1割以下と言われています。

個人投資家は何故勝てないのか。損をしてしまうのか。その答えは投資主体別売買動向を見る事で、ある程度の予想をすることが出来ます。

当ブログで何度か解説してる投資主体別売買動向ですが、今回はいつもとは違う視点で見ていきたいと思います。

個人投資家の売買と日経平均株価の動きは逆を行っている

ここで紹介するグラフは毎週発表される投資主体別売買動向を参考に作成しています。個人投資家の売買データは現物+信用取引を含めた売り・買いの合算データになりますが、個人投資家全体の動向を把握する上ではかなり役に立つかと思います。

見事なまでに逆を行ってるのが分かるかと思います。この動きを整理してみると

  1. 株価が下がり始めると、底値付近だろうと考え買いを入れる
  2. 買ったは良いが、株価は上がらず含み損が徐々に拡大
  3. ある程度まで行くと、含み損に耐えきれず損切りをする

日経平均株価が上がり始めると、個人投資家の売り越しが目立つようになる理由は

  1. 株価が上昇してきたから、そろそろ下がるだろうと思い信用売りをする
  2. なかなか下がらず含み損は拡大
  3. 含み損に耐え兼ね損切り

買いを仕掛けても、株価が上昇しちょっとの含み益が出るとすぐに売却

まとめると

  1. 個人投資家の基本戦略は「逆張り派」が多数
  2. ちょっとの含み損なら耐えるけど、あまりに拡大すると怖くなって損切り
  3. 買いを仕掛け、株価が上昇しても早い段階で利益確定

投資に関する本を読むと、投資は「利小損大」になってはいけないと書いてある。自分は大丈夫だと妙な自信を持つ。だって利益は伸ばして、損切は徹底すれば良いんでしょう?簡単じゃん。

でも現実は…。

人間は自らの資産を相場に投入すると冷静な判断が出来なくなります。だけどこれって仕方のない事なんです。

株で50万の含み損が出たから泣く泣く損切りしました。でもそこから株価は急上昇していき、手放さなかったら+100万円だったのに。なんて言っても全ては後の祭りです。

結局資金管理が出来ないから損失を拡大させてしまうんです。でも、いざ相場に大切な資金を投入してみると「損をしたくない心理」が資金管理を出来なくさせるんです。これは私も嫌と言う程経験済み。もう本当に「含み損」が怖くて怖くて仕方ありませんでした。

東証一部は個人投資家VS海外投資家

東証一部の売買代金の6~7割は海外投資家によるものです。逆に東証二部やマザーズ、JASDAQなどでは海外投資家の売買比率は2~3割程度になります。逆に、これらの市場では個人投資家の比率が高くなり、年により若干の違いはあれど、大方6~7割程度となっています。

結局のところ東証一部は、証券会社による自己取引(証券会社が自己資金で株式の売買をする事)を抜くと、法人による売買が1割弱、個人投資家の売買が2割弱、海外投資家が7割という事になり、まさに”個人投資家VS海外投資家”という図式が成り立つも言える程です。

なんかとてつもなく強敵を相手にしているんじゃないかと、諦めモードになってしまいます。これじゃあ勝ってる個人投資家は全体の1割未満と言われても納得してしまいます。

ここで海外投資家の売買状況と日経平均株価の推移を確認してみます。

見事に連動しているのが分かるかと思います。考え方を変えれば海外投資家が買うから日経平均株価が上がるとも取れます。つまりは、東京株式市場で利益を上げたいのならば、この波に乗る必要があるという事です。これは先ほどの売買データからも明らかとなっています。

海外投資家の動向を探る手掛かりとしては、この投資主体別売買動向以外に先物手口情報や外資系証券寄付前動向などもありますが、こちらはあまり役には立ちません。結局、週に1回の発表となる投資主体別売買動向が一番の手掛かりとなるわけです。なお、投資主体別売買動向に関しては日本取引所のホームページで確認できます。

参考までに、海外投資家と個人投資家の売買状況をグラフで表してみると

綺麗に逆行。見事に食われていることが分かるかと思います。もちろん全ての個人投資家がという訳ではありません。あくまで、東証一部の売買状況から察しているに過ぎません。

個人投資家の特徴的な2つのパターン

結論として、個人投資家が損をする理由を大きく分けると以下の2点になると思います。

  1. 落ちるナイフを掴むパターン=逆張り戦術
  2. 素早い利益確定による機会損失

落ちるナイフを掴むパターン=逆張り戦術

少しでも安く仕込みたいというのは良く分かる心理なのですが、逆張り発想は考えを改め、順張り思考になってみてはいかがでしょうか。株は安い時に仕込むのではなく(長期投資ならこれもありですが)、上昇し始めたら仕込む。言うのは簡単ですけで、実際は難しいですね。底打ちを確認する事なんて出来ませんから。

でも、ずっと相場を見続けていて思うことは、下降トレンドからいきなり上昇トレンドに移行することは少ないと考えております。あくまで個人的な主観になってしまいますが。

下降トレンドの後には多くは停滞期があります。停滞期は言うなれば上昇相場入りの足掛かりを探している状況。何度も挑戦するも節目やレジスタンスラインに跳ね返され、結局はレンジ内での推移に終わります。しかし、ある時何かしらのイベントにより、株価が上昇トレンドへのスタートラインにつきます。

それに気付けるか否かでしょう。だから毎日相場を見続ける必要があるのです。日本株の現物しか取引しない人でも、日経平均株価・TOPIX・日経225先物・ドル円・ドルインデックス・NYダウ・S&P500くらいは欠かさずチェックするようにしましょう。

素早い利益確定による機会損失

これもなかなか克服し難い問題になります。相場に参入する前は自分なら利益を伸ばしていけるなんて考えていたんですけど、実際は無理でした(笑)

今日は含み益が出てたけど、明日になったら含み損に変わっていた。なんてこと投資をしているとたくさんあります。だから含み益が出ているうちに手仕舞いしたくなるんです。明日になったら含み損に変わる可能性がありますから。

でもこれって株価のトレンドをしっかりと把握できていれば、そんなに焦る必要はないんです。上昇トレンドなら株価は上下しながらも下値は切り上げていきますから。

でもそれが出来ない。私も含めて多くの個人投資家が実際に資金を投入すると当たり前の事が出来なくなります。上昇トレンドだけど早めに利益確定してしまうのは「自らの判断に自信がないから」なんです。だから利益を伸ばす事よりも、確実で素早い利益確定を実行してしまうのです。

早めに利益確定をしてしまったのなら再び買いを仕掛ければ良いじゃんと思うかもしれません。でも損をする個人投資家の多くはそれが出来ません。だって基本戦略が逆張りだから。上がっていく株を見る目は、「上がり過ぎによる下落を狙う逆張り戦略」なのです。

それでもなかなか下げる素振りを見せないから、上昇の最終局面で買いを仕掛けます。まさに大口投資家に食われてしまう典型的なパターンです。

まとめ

今回お話した内容は、あくまで東証一部の売買データを元に考察しています。継続的に利益を上げている投資家ももちろんいますし、当記事で述べた事が全ての個人投資家の皆様に当てはまっているというわけでもございません。

しかし、「個人投資家の多くは損をしている」これだけは事実です。

個人投資家に必要な事は、日々の相場を注意深く観察する事です。私も全期間の日経平均株価のチャートをエクセルにて作成し、日々研究しております。過去から未来を100%予測することは出来ないけれど、少なくとも参考にはなるハズです。

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