バフェットのIBMとゼネラルエレクトリック(GE)売却から思う事【ETFの有効性を再確認】

バフェット率いるバークシャーハサウェイは年初よりIBMの売却を進め、結果的には保有株式の1/3を売却したことになります。

また、2017年8月14日には、ゼネラルエレクトリック(GE)を全て売却していたことが明らかになりました。

個人投資家は人の意見や考えに耳を傾け、視野を広く持つべきです。それと同時に他人の意見に流され過ぎない、強い意思も必要です。人の評価ばかりしていたら株式投資、特に長期投資なんて出来ませんからね。

バフェット氏の売却が投資家に与える影響

IBMもゼネラルエレクトリックもアメリカを代表する企業です。歴史も古く、現在は成熟企業の仲間入りを果たし、急激な成長は見込めないながらも安定した配当を出しています。

2017年8月28日時点でIBMは4.1%、ゼネラルエレクトリック(GE)は3.9%と、このところの株価下落で配当利回りは上昇してきました。

IBM日足チャート

ゼネラルエレクトリック(GE)日足チャート

IBM、ゼネラルエレクトリック共に2017年の年明けからは下がる一方です。考え方を変えれば、優良企業の株が下がる=割安に仕込むチャンスととらえる事が出来ます。

成熟企業で継続的な配当を見込める株式を長期に渡って保有し、配当金は再投資に回す。むやみやたらな売却は控え、一度買ったらよほどのことが無い限り手放さない。

この考えは米国の成熟企業&比較的高い配当を支払い続けることの出来る企業ならば当てはまります。一時的なブームで終わるような急成長銘柄を大量に持ち続けるのは、ちょっと怖いですからね。

じゃあ、投資対象となる成熟企業、優良企業ってどうやって探すの?と考えると、バフェット氏や有名なブロガー等の影響を少なからず受けているのではないでしょうか。

結局、私たちが出来る分析というのは、せいぜい財務諸表から企業の側面を読み取る程度です。専門家ではありませんから、高度な分析など出来ません。様々な指標を参考にし、同業他社や市場平均と比較するのがやっとなのではないでしょうか。

一方で投資の神様バフェットは企業と直接かかわることで、優秀な経営者を見抜こうとします。私たちが出来るファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などでは到底及ぶはずがありません。

そんな中、業績悪化を受けて下落傾向にあるゼネラルエレクトリックを、バフェットがこれは一時的な下落に過ぎず、長期的には以前の水準を超えてくるだろうと買い増しをすれば、その発言を聞いた個人投資家達も割安に仕込むチャンスだとばかりに購入に踏み切るかもしれません。

また、かねてから保有していた投資家も、バフェットが言うんだから間違いないと、強気のまま保有を継続できることでしょう。しかし、結果はゼネラルエレクトリックの株式全てを売却です。

ゼネラルエレクトリックを保有中の方々…

不安になりませんか?

自らも手放したい衝動に駆られませんか?

これはIBMの時も同じです。IBMに関しては全株ではなく、1/3の売却でしたが、この話題が個人投資家に与えた影響は大きいと思います。

私だって、ポートフォリオの大部分を占める株式を、バフェットが売却したらたまらなく不安になります。もう不安で不安で、含み損が拡大する前に売ってしまおうかと悩みます。

これが長期投資の難しさです。短期売買なら企業自体に関心を持つ必要性は皆無です。長期投資、アメリカ株に限って言えば損切りは必要ないと思っています。しかし、今後も経営悪化の一途を辿ると確信できれば、どこかで見切りをつけなければなりません。

実際は確信なんて持てません。しかも、自らの保有株式が下がる=含み損が拡大する中においては冷静な判断が出来なくなりがちです。そんな時に影響力大の人物の売却報道は、自らの選択を決める判断材料としては十分すぎるのです。

他人を出し抜き、割安に仕込むことは難しい

株を割安で仕込むチャンスと言うのはいくつかありますが

  1. 市場全体が暴落した時
  2. 企業の特殊な事情により株価が暴落した時
  3. 一時的な低迷により、売り込まれた時

多くの投資家が恐怖に投げうる最中でも、バフェットは淡々と買い増し行っていたとあります。私は暴落時に備えてそれなりのキャッシュを用意してはいますが、暴落の底で仕込むことはまあ無理でしょう。底は後になって見て初めて分かるもので、結果論的に、底を打った時に表れやすいチャートの形状、なんて言っても後出しじゃんけんに過ぎません。

私の主力はETFによる長期投資です。だからこそ、市場全体が暴落した時は仕込み時ですが、特定の株価が業績の悪化で売り込まれた時や、特殊な事情で暴落した時などは、ETFの特性上その影響力は限定されてしまいます。

ある企業の株価が暴落した時、あの時買っておけば、焦って売却しなければ、こういう意見を結構見かけますが、はっきり言いますが無理です。

我々のような個人投資家が、業績の低迷を一時的なものかそうでないのか見極める事も、企業がどれだけの経営悪化に耐えられる体力を持っているのかを正確に判断することは出来ません。

リターンで言えばETFは個別銘柄に敵わない

ETFは市場の平均ですから、突出していたリターンをもたらしてくれた個別銘柄には到底敵いません。近年では、スマートベータ運用の高配当系のETFでも優秀なものがありますが、こちらの配当利回りはせいぜい3%ちょっとです。だったら自分で高配当の個別銘柄でポートフォリオを組んだ方が、平均の配当利回りは圧倒的に高くなります。

言い換えればETFは効率が悪いという事になります。でもその効率の悪さが、メリットなのです。アメリカ市場が今後も緩やか&長期では右肩上がりで推移していくとするならば、王道どころのETFは売却する必要性が生じません。ポートフォリオの入れ替えも勝手にやってくれます。バイ&ホールドを続けるだけです。

過去記事と重複してしまうのですが、ETFはつまらないです。退屈です。楽です。対して個別銘柄は、分析と言う手間がかかる分、楽しいです。自分でポートフォリオを組む面白さもあります。

投資における正解はありませんが、急がば回れの格言通り、あえて効率の悪いETFに投資をするメリットは多々あるのではないでしょうか。

まとめ

冒頭で述べたように、投資をするならば広い視野と同時に、強い意思も必要です。しかし、私を含めた多くの個人投資家は他人の意見に大きく影響を受けます。良い影響も悪い影響もどちらも受けます。

その対象が投資の神様であるバフェットならば尚更で、自らの信念など見事に崩れ去るでしょう。

確かな分析力、将来を見据えた思考。残念ながら私にはそれがありません。だからこそETF主体の投資が性に合っているのかなと感じております。

バフェットが妻に託した言葉

自身の亡き後は、資産の90%をS&P500と連動するインデックスファンドに投資し、残り10%を短期国債に投資するように

情報面で圧倒的に不利があり、迷える子羊である我々個人投資家こそ、この言葉を真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

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