イベント前にポジションを持つことの恐ろしさ【イギリスのEU離脱を振り返る】

イベント時は株価も為替も大きく動く

手っ取り早く利益を上げたいのなら、相場が大きく動く時を狙って市場に参入する。

こう考えている投資家が多いことも事実です。

確かに、大きく動いたところを取ることが出来れば、普段の何倍もの投資成果を上げる事が出来るでしょう。

しかし、場合によっては大損する可能性もあるという事を頭に入れておく必要があるのです。

イギリスのEU離脱【Brexit】

2016年6月、国民投票によりイギリスのEU離脱が決定しました。

国民投票前に発表された多くの世論調査では、残留派が優勢であり、投票者を含めた大多数の人々がEUに残留するとの確信を持っていました。

しかし、実際は全くの逆。

離脱支持派が国民投票により勝利するという結果に終わりました。

公式の結果によると、EU離脱に賛成したのは全体の51.9%で、残留派をわずかながら上回っていました。

市場は直前まで、残留とばかり思い込んでいたものだから大暴落。

日経平均株価の下げ幅は終値で-1286.33円、下落率は-7.92%と大荒れになりました。

それでは、実際に6月24日のチャートをご覧ください。
チャートは松井証券さんからの転載です。

日経平均株価日足チャート
1

 

英ボンド/円
2

NYダウ
チャートはマネックス証券さんからの転載です。
3

 

現在は日経平均株価、NYダウ共に回復を見せていますが、この暴落に自分が巻き込まれていたらと考えると恐ろしい限りです。

現物取引ではなく、高レバレッジでのFXや先物でポジションを保有していた人達の中には、立ち直れない程の精神的・経済的ショックを受けた投資家達も多数いたに違いありません。

多くの人たちが残留を確信している中、自分だけが離脱の可能性を信じ、株なら空売り、FXならショート(FXでは売りをショートと呼びます)することが出来ますか?

普通の人ならそんな危険な賭けは出来ないでしょう。
と言うよりも、こういった一大イベント時にポジションを持つこと自体が賭けなのです。

経済的損失=精神的ダメージ

株に失敗は付きもの、損失という道を通らずしての成長はあり得ない。

損をして学ぶことはたくさんあります。
勝利からは見えてこない側面も多くあるのは間違いありません。

私自身、勝った時よりも負けた時の方が、得られるものが多かったとさえ感じています。

しかし、損失の額が大きすぎると話は変わってきます。

精神的なショックが大きすぎて、完全に立ち直るまで多くの時間が掛かります。

考えても見てください。

株を始めて10年目のあなたの投資成績がトータルで+1000万円だったとします。

今回の国民投票に際し、さらなる利益を上げるため信用取引により買いポジションを持ちました。

メディアからの情報だと、残留派が優勢。

あなた自身もそれなりの自信をもって当日を迎えました。

しかし、蓋を開けてみたら離脱派の勝利。

6月24日は平日、仕事中なので相場のリアルタイムな変化は確認できない。

万が一を考え、ロスカット注文を入れておけば救われたかもしれません。

証券口座を見た時は愕然とし、仕事どころではなくなるはずです。

仮に500万円程の損失が出たとしましょう。

それでもトータルでの収支は+500万円です。

仕事をしている人であれば生活に困ることはありません。

このような状況でも、「高い授業料だったけど、得たものは大きいぞ」なんてありえない程ポジティブ思考な強者もいるかもしれません。

しかし、多くの人は寝込むほどの精神的ダメージを受けることになるでしょう。

これまで苦労を重ね、増やしてきた利益が一瞬で消えたわけですから無理もありません。

これまで投資のために費やしてきた時間は何だったのかと深く思い詰める事でしょう。

ここで個人投資家は大きく2つのパターンに別れます。

1、相場から撤退する人、若しくはしばらく投資をお休みする人

2、負けた分を取り返そうと、必死になる人

相場からの撤退、しばらく投資を休むという選択肢は賢明な判断です。

精神的に不安定な状況での投資は失敗するというのはお決まりのパターンだからです。

一方、負けた分を取り返そうと、必死になる人は危険です。

冷静な判断が出来ない状況下でのトレードはさらなる損失拡大の可能性があります。

実際に今回の件で一部のメディアは「リーマンショックの再来」などとより一層の不安を煽るような報道をしていました。

仮にこの報道を鵜吞みにし、リーマンショックの再来なのだから、「この後も株価は大幅に下落するぞ」なんて空売りを仕掛けていたらどうでしょうか?

見事に予想が外れ大損をしていた事になります。

まとめ

Brexitでも中には大儲けした人もいるかもしれません。

しかし、投資とギャンブルを一緒にしてはいけません。

また、政治的なイベント以外でも、要人発言や重要指標の発表、決算発表など相場が大きく動く要因はたくさんあります。

そんな時私は、余程の確信が持てる時以外は、予めポジションを清算するよう心掛けています。

皆様も重要イベントの前など、相場が大きく動くけど、どう動くかは予測できないという時は、ポジションを清算してから相場と向き合う事をおすすめします。

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