価格帯別出来高からのブレイクアウトを見極める【投資家心理を読むことで、より深く理解する】

価格帯別出来高出来高とは?

通常の出来高は期間ごとに取引された数量を表しています。月足チャートならひと月に取引された数量、日足チャートなら一日に取引された数量、5分足チャートなら5分間に取引された数量を表しています。

一方、価格帯別出来高とは、価格帯ごとに取引された数量を表しています。300円での取引数量は1000株、290円での取引数量は1500株などと、価格帯別出来高を見る事によって投資家達がどの価格で取引したのかが、一目瞭然でわかるのです。

一般的なチャートソフトでは、通常の出来高が縦の棒グラフであるのに対し、価格帯別出来高は横の棒グラフで表されています。

トヨタ自動車日足チャート

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価格帯別出来高の役割とブレイクアウト

分厚い価格帯(取引が多い価格帯)は時として、支持線や抵抗線の役割も果たします。そして、分厚い価格帯を抜けた株価は大きく上下する可能性を秘めています。これが価格帯別出来高を使用したブレイクアウト手法です。

分厚い価格帯とブレイクアウト、この2つにはどのような関係があるのか?これについて解説していきます。

価格帯別出来高と投資家心理

現在の株価が分厚い価格帯よりも下にある時=上値抵抗線となる

取引された数量多い価格帯よりも現在の株価が低い時は、多くの投資家が含み損を抱えている状態です。含み損を抱えている時に投資家が取る行動は2つです。

  1. 損切りをする
  2. 耐える

1を選択した投資家は損失確定、ノーポジションとなります。一方、2を選択した投資家は、いつ戻ってくるか分からない株価に悩まされることになります。

ある時、株価が買った時の水準まで戻ってきました。ここでも投資家の行動は2つに分かれます。

  1. さらに上がるだろうと考え、そのまま保有する
  2. 買った時と同じ水準の株価で売却し、差し引きゼロにする

1を選ぶ投資家ももちろんいますが、多くの個人投資家は2を選択します。含み損を抱えていた期間が長ければ長いほど、その傾向は強いと言われています。

なぜ、利益が出るまで待てないのか、その答えは人間の根本的な心理にあります。

実際に投資をしたことのある人は分かると思いますが、多くの含み損を抱えている状態というのは精神的にかなりきついです。その間は現物での取引も凍結され、儲けるチャンスも逃してしまいます。

そんな中、やっと含み損がなくなる価格帯まで株価が戻ってきたら、売却して精神的に楽になりたいと多くの投資家が考えます。

「もっと上がるかもしれないけど、いったんポジションを清算して気持ちを切り替えよう」このような心理によって、多くの投資家が株を売ります。すると、売りの圧力に押され、株価は下落していくのです。これが分厚い価格帯が上値抵抗線となる理由です。

もちろん、その価格体で買った投資家が、別の価格帯で売っている可能性も大いにあるので一概には言えませんが、投資をする上での目安になることに間違いはないです。

現在の株価が分厚い価格帯よりも上にある時=下値支持線となる

分厚い価格帯の上に現在の株価がある場合、多くの投資家は含み益を抱えている状態になります。そして、ある程度株価が上昇すると売ることにより利益確定をしてきます。

利益確定のために売られた株価が一時的に下落しますが、出来高が多い価格帯に来ると、「このところ、この価格帯付近が下値支持線として機能しているから、今回もここらで反発するだろう」という心理が働きます。

これは移動平均線による反発と同じ原理が働いています。人は過去の動きから株価を予測しようとします。そのため開発されたのがテクニカル指標であり、それを駆使した分析方法です。過去に数回、支持線として機能しているラインでは多くの投資家が買いを入れてきます。これが反発=下値支持線に繋がるのです。

分厚い価格帯を抜けた時にブレイクアウトする理由

トヨタ自動車日足チャート

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取引量の多い価格帯を株価が抜けると、上昇の勢いが強まる場合があります。

これまで含み損を抱えていた投資家達は、買った時の価格帯に戻ってくると一斉に売り始めるため、株価上昇に歯止めがかかる事は先ほど説明しましたが、取引量の少ない価格帯ではこの現象が起こりにくいのです(もちろん売りも出ますが、それ以上に買い圧力の方が強い)。

さらに、これまで機能していた上値抵抗線を超える事は、相場が強気に傾きかけているということです。これにより買い圧力が強くなり、さらなる上値を試すことになるのです。

注意していただきたいのは、分厚い価格帯を下に抜けた場合は、下落方向にブレイクアウトする可能性も大いにあるという事です。

そうならないためにも、逆張りではなく、支持線での反発を確認してから買う=順張りでのトレードを心掛けてください。

まとめ

  1. 出来高の多い価格帯は支持線や抵抗線の役割を持つ
  2. 出来高の多い価格帯を抜けたら、株価は大きく上下する可能性がある
  3. 支持線での買いのタイミングは反発を確認した時(順張り)
  4. ブレイクアウトを狙っての抵抗線付近での買いも、抵抗線抜けを確認した時(順張り)

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