貸借対照表の読み方を学ぶ。初心者が抑えるべきポイントはどこか?

貸借対照表は、ある時点での会社の持ち物リストになります。3月決算の企業ならば、3月31日時点で、会社の資産はこれだけあり、負債はこれだけある。差し引き、手元に残る自分の純資産はこれだけある等々…。

貸借対照表は損益計算書に比べると、若干取っ付きにくい部分はあるかもしれませんが、基本をしっかり押さえれば、要点はそれなりに理解できるようになりますので安心してください。

貸借対照表から分かる事

貸借対照表を見る事により、会社の健康状態を見る事が出来ます。貸借対照表では、表を資産・負債・純資産の3つに分ける事により、そのバランスを客観的に見る事が出来るのです。

前述したように、損益計算書がある期間(3月決算ならば4月~3月)を表しているのに対し、貸借対照表はある時点の企業の財務状況を表しています(3月決算ならば3月31日)。

貸借対照表を理解するために、まずは自らの貸借対照表を作成してみる事をおすすめします。。

…という事で、架空の人物の貸借表を作成してみました(決して私ではございません)。どうぞご覧ください。

資産 負債
現金預金 3,100,000 奨学金未払金 3,450,000
クレジットカード未払金 26,000
有価証券 12,651,000 負債合計 3,476,000
純資産合計 11,275,000
資産合計 14,751,000 負債+純資産 14,751,000

 

恐らく、このサンプルの対象となった人は、土地も持っていなければ、車も持ってない。現金預金と株式以外の資産は皆無なのでしょう。超節約志向で、将来車を買う気もなければ、家の購入をする気配もありません。

負債を見てみると、今後支払うべき奨学金の額が分かります。資産を見れば、奨学金など一括で返済できる状況であるにも関わらず、あえてそうしないところを見ると、これは第一種奨学金である事が予想されます。第一種奨学金は利息が付きませんから、今後日本がデフレから脱却し、緩やかなインフレに突入する可能性を考慮すれば、借金をしている人にとってはありがたい話となるのです。もちろん、支払利息が発生するなら話は別です。

そして、資産から負債を差し引いた額が、現時点での本来の自分の資産となるわけです。このように貸借対照表では、バランスシートという名の通り、左側と右側の数字が一致します。簿記では左側を借り方、右側を貸し方と呼んだりしますが、この辺りは無理に覚える必要はありません。

さて、上記サンプルの人物の貸借対照表は、間違いなく健全な部類に入ります。負債に対し、明らかに資産が上回っていますから。しかし、次のサンプルはどうでしょうか?

資産 負債
現金預金 50,000 クレジットカード未払金 30,000
車両 5,000,000 車のローン 4,000,000
住宅ローン 17,000,000
建物 20,000,000 負債合計 21,030,000
純資産合計 4,020,000
資産合計 25,050,000 負債+純資産合計 25,050,000

 

この人は確かに資産は多いです。そして見かけ上は純資産(本来の資産)の額も大きいです。しかし、車両や建物の価値は年々減っていくのに対し、借金が無くなるのもさらに先のお話です。現時点での貸借対照表は純資産がプラスになっていますが、この数字は建物と車両の価値の低下により、年々減っていく事になります。これを減価償却費と言いますが、これについては後程説明いたします。

1つ前のサンプルと比べると、資産自体は多いですが、肝心の中身は全然違います。そもそもこのパターンだと月々のローンを払えるのか?という疑問も沸いてくるでしょう。どちらが財務的に健全化と聞かれれば、明らかに前者となります。

自己資本比率とは?

貸借対照表を見る上で重要な用語に、自己資本比率と言うのが登場します。これについて説明します。

貸借対照表では、負債の事と「他人資本」と呼びます。これは、負債が他人のお金であり、返さないといけないお金=他人資本という考え方から来ています。

また、純資産の事を「自己資本」と呼びます。株式会社における自己資本とは、簡単に言えば株式を発行することにより調達した資金になります。株式は社債や借入金などと違い、返済する義務はありません。これが自己資本の考え方です。

もちろん、企業の経営が上手くいき、利益が出た時は配当や、自社株買いなどで株主に還元する必要も出てきます。もっとも、この辺りは企業の考え方や、その企業が成長段階になるのか、成熟期にあるのかでも大いに変わってきます。

自己資本比率は以下の計算式で表されます。

自己資本÷総資産=自己資本比率

総資産の部分は総資本(他人資本+自己資本)と表記されていたりしますが、貸借対照表の右と左の合計額は必ず一致します。ゆえに総資産=総資本(他人資本+自己資本)という図式が成り立つということが、お解りいただけるかと思います。

 自己資本比率が高い=負債の割合に対し、純資産の割合が大きい
資産 負債
(他人資本)
純資産
(自己資本)

 

 自己資本比率が低い=負債の割合に対し、純資産の割合が小さい
資産 負債
(他人資本)

純資産
(自己資本)

 

自己資本比率が高い=負債が少なく、自己資本が多いということですから、このような状態は企業の余裕に繋がるとも考える事が出来ます。

自己資本比率は50%を超えていれば優良とされており、20~30%が標準、10%以下だと過少資本と判断される傾向にあります。とは言え、じゃあ自己資本比率100%に近ければ近い程優良企業という事になるのでしょうか。

ちなみにファナックは平成29年3月31日の貸借対照表において、有利子負債は0です。買掛金や支払手形はありますが、これは事実上の無借金経営という事も出来ます。

しかし、無借金経営=必ずしも理想的という訳ではありません。なぜなら、企業は資金を借り入れる事により、事業に投資をし、利潤を拡大させていきます。つまり、企業の成長にはある程度の借金が必要と言える側面があるのです。

ちなみに、掛けによる買い=買掛金は相手企業から、それなりの信用が必要です。誰だって知り合ったばかりの人に、ツケ払いで良いよなんて言いませんよね。取引の実績が重なり、相手方との信頼関係が構築されれば、買掛金や売掛金と言う選択肢も出てきます。

減価償却費の考え方

先ほどチラッと出てきた減価償却費について簡単に解説します。

減価償却費=現金の出ていかない費用になります。

例えば、ある企業が営業用の車を一括300万円で買ったとします。この車を10年後に売却しようとしたら、10万円でしか売れませんでした。じゃあ、残りの290万円はどこに行ったのか?単純に突発的な売却損として特別損失に計上するのか?この答えが、減価償却費です。

車や建物のように、時間の経過とともにその価値が減っていくものに対しては、定められた法定耐用年数により、減価償却を行う必要があるのです。

普通自動車の場合は6年ですので、今回の例ですと購入価格の300万円を6年で減価償却していく事になります。減価償却の方法も定額法と定率法がありますが、この辺りは特に覚えなくても良いでしょう。

ちなみに今回の例を、定額法により6年で計算すると、300万円÷6=50万、毎年50万ずつ減価償却していく事になります。

また、今回は購入時に一括で300万円支払ったことになっています。とすれば、その後毎年50万ずつ減価償却費を計上することになるのですが、費用の発生と言えど現金が出ていくわけではありません。現金が出ていく代わりに、車の価値自体を減らすのです。これが先ほどの、減価償却費=現金の出ていかない費用の根拠になります。

この辺りは実際に簿記の仕分けを学んでいれば、すんなりと理解できるのですが、そうでない人はなかなか難しいかもしれません。

とりあえず、「車とか建物は毎年減価償却する事によって、その価値を減らしていく。その際は現金が出ていくのではなく、資産そのものの価値を減らしていく」とだけ覚えておけば良いです。

資産の部

これまでは資産と一括りにしてしまいましたが、実は資産も流動資産と固定資産に分ける事が出来ます。

流動資産と固定資産の分かれ目は、1年以内に現金化できるか否かで、これは各企業ごとに独自に決めるのではなく、一定の基準が定められています。

それでは実際に、日本の優良企業、ファナックの貸借対照表(資産の部)を見てみましょう。ちなみに、現金預金や有価証券などの項目を、簿記では勘定科目と呼びます。無理に覚える必要はありませんが、何となくのイメージだけは掴んでおきましょう。

資産の部
◆流動資産  
現金預金 629,761
受取手形及び売掛金 120,787
有価証券 145,000
商品及び製品 60,580
仕掛品 43,892
原材料及び貯蔵品 13,864
繰延税金資産 24,384
その他 22,663
貸倒引当金 △1,287
◆流動資産合計 1,059,644
◆固定資産  
有形固定資産  
建物及び構築物(純額) 195,765
機械装置及び運搬具(純額) 41,668
土地 134,400
建設仮勘定 22,015
その他(純額) 12,542
有形固定資産合計 406,390
 無形固定資産  4,687
投資その他の資産   
投資有価証券  72,195
繰延税金資産 18,984
その他 2,871
貸倒引当金 △2
投資その他の資産合計 94,048
◆固定資産合計 505,125
◆資産合計 1,564,769

流動資産

では、ファナックを例にとり、流動資産の中身を確認していきます。再確認ですが、流動資産と固定資産の違いは1年以内に現金化できるか否かで決まります。

何度も言いますが、決算書を読むという観点に立てば、勘定科目を一つひとつを深堀する必要はありません。全体の大まかなイメージを掴むことが大切です。

1.現金預金

現金と預金の合計になります。当然ながら即時換金性があります。1年を超える定期預金でも、解約可能と考えれば流動資産に分類されます。

2.受取手形及び売掛金

売掛金は、「いついつまでにいくら支払いますよ」と言う口約束のようなものです。この時に約束を記載した手形を受け取れば、それが受取手形となります。共に確実に代金を回収できるという保証はなく、その場合に備え貸倒引当金というのを設定しています(後程解説)。また、代金の回収が不能になった受取手形を不渡手形と言います。

3.有価証券

株や債券などの事です。これら金融商品の価格は常に変動していますから、ある時点を表す貸借対照表の額そのままが現金化できるという保証はありません。

4.商品及び製品

商品は他社から仕入れ、販売するために保有しているもの。製品は他社から材料仕入れ、自社にて製造し、完成品となり保管しているものです。

5.仕掛品(しかかりひん)

製造段階の途中で、現時点では完成に至ってないもの。

6.原材料及び貯蔵品

原材料はその名の通り、商品の材料として仕入れはしたが、まだ使用されずに残っている材料を指します。貯蔵品は、本来消耗品として購入したが、いまだに消費されていない物品を言います。

7.繰延税金資産と貸倒引当金について

さて、この2つは他に比べて少々厄介です。本来ならばじっくりと解説したいところではありますが、無駄な説明は省いて、簡潔にご説明します。

先ほども言ったように、掛けによる販売(売掛金)の代金は、必ずしも全額を回収できるわけではありません。そのため、予め回収できない分を見込み、貸し倒れのリスク見積額を設定するのです。これを貸倒引当金と言います。

繰延税金資産は、イメージ的としては税金の前払いです。貸倒引当金を超えて回収が見込めない収益に対する税金を、予め繰延税金資産と設定することで、将来、回収不能が現実となった時は、その分が返還される事になっています。これが繰延税金資産です。

正直、繰延税金資産に関しては、ネットで検索しても小難しい解説ばかりで、理解に苦しむのではないでしょうか。

今回は貸借対照表を読むことが第一の目的ですので、繰延税金資産についてはこの程度の解説に留めますが、そのうち別途記事にて詳細を解説する予定でございます。興味のある方はそちらをご覧ください。

固定資産

固定資産は次の3つに分けれます。

  1. 有形固定資産
  2. 無形固定資産
  3. 投資その他の資産

1.有形固定資産

その名の通り、形のある資産の事です。ファナックの例で言えば、建物及び構築物(純額)、機械装置及び運搬具(純額)、土地、建設仮勘定となっています。

建設仮勘定というのは、作っている最中の建物という事です。その他に関しては説明するまでもないと思います。また、純額と言うのは、減価償却分を差し引いた金額の事です。

2.無形固定資産

その名の通り、形のない固定資産の事です。ファナックの例ですと、その詳細は記載されておりませんが、営業権・著作権・特許権・商標権などがこれに該当します。

3.投資その他の資産

投資有価証券とは通常の有価証券と違い、1年以上の保有を前提としてものを指しています。このほかにも事情により、1年以内の売却が難しい有価証券も含まれています。

負債の部

負債も支払期限が1年以内か否かで、流動負債と固定負債とに分ける事が出来ます。ファナックを例に挙げ解説します。

負債
◆流動負債  
支払手形及び買掛金 36,011
未払法人税等 22,994
アフターサービス引当金 6,994
その他 54,716
流動負債合計 120,715
◆固定負債  
退職給付に係る負債 71,175
その他 3,422
◆固定負債合計 74,597
◆負債合計 195,312

流動負債

1年以内に発生する負債が、流動資産に分類されます。それでは、細かく見ていきます。

1.支払手形及び買掛金

考え方は支払手形・売掛金と一緒です。買掛金は口約束による代金支払いで、手形発行による支払いの約束は支払手形となります。

2.未払い法人税等

まだ払っていない税金です。

3.アフターサービス引当金

商品のアフターサービスにおいて発生する可能性のある費用を、予め引当金として設定しています。

上記以外の流動負債では、借入金が挙げられます。借入金はその名の通り借金の事です。借入金もその返済期限によって、短期借入金と長期借入金い分けられます。

ファナックの貸借対照表にはありませんが、その他一般的な負債として、社債や借入金があります。こちらは買掛金や支払手形と違い、利息が発生します。利息の発生する負債を有利子負債と呼びます。

純資産の部

差し引き純資産の部を、ファナックを例に説明します。

純資産の部 
株主資本  
資本金 69,014
資本剰余金 96,208
利益剰余金 1,307,254
自己株式 △90,677
◆株主資本合計 1,381,799
その他の包括利益累計額  
その他有価証券評価差額金 8,594
為替換算調整勘定 △710
退職給付に係る調整累計額 △26,528
その他の包括利益累計額合計 △18,644
非支配株主持分 6,302
◆純資産合計 1,369,457

 

株主資本

1.資本金

株主が支払ったお金がこの資本金に該当します。その全額が資本金に該当する場合もあれば、そうでない場合もあります。後者の場合、払い込まれなかった残りの部分は株式払い込み剰余金と呼ばれます。

2.資本剰余金

資本剰余金は、資本準備金とその他資本剰余金とに分ける事が出来ます。

資本準備金とは、株主が支払ったお金のうち、資本金に組み入れなかったものを指します。前項の株式払い込み剰余金もこの中に含まれます。じゃあなんで、全額資本金に組み込まないのかと言うと、債権者のために、不測の事態に備えて資金と積み立てておけと会社法で定められているのです。

その他資本剰余金とは、資本金の減資差益や自己株式の処分に際して発生した差益等を表示する区分を言います。

3.利益剰余金

純利益のうち、内部留保として企業に蓄積されている部分です。企業が経営活動により得た利益は、全て株主のものです。配当を支払うもよし、事業自体への投資のために内部に留めるもよし。子の後者の部分が利益剰余金に当たります。

4.自己株式

企業が自社の株式を買った場合、あるいは持っている場合は、購入した金額をマイナスにて表示します。

その他の包括利益累計額

その下に、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定などがありますが、これは株や為替など常に価格が変動するものに対する調整分です。その他に関してもあまり細かく見る必要はないのでここでは割愛させていただきます。

貸借対照表で見るべきポイント

正直、初めて貸借対照表に触れる人は、その取っつきにくさに嫌気がさしてしまうのではないでしょうか。貸借対照表を作成するのは会計の知識であり、そこから情報を読むためには、必ずしも会計の勉強をする必要はありません。

しかし、会計の知識が有るのと無いのでは、その理解度が大きく変わってきてしまいます。何度も言いますが、全てを完璧に覚える必要はありません。見方を覚える前に、貸借対照表自体が嫌いになってしまっては元も子もありませんから。

という事で、ここからは貸借対照表で見るべきポイントについて解説します。これだけを見れば他はいらないという訳ではありませんが、貸借対照表理解のための第一歩として、まずはここから始めてみてはいかがでしょうか?

自己資本比率

先程も登場しましたが、大切なので再確認します。

自己資本比率とは、総資産に占める自己資本(純資産)の割合です。これが高ければ高い程、純資産の割合が多い事になります。計算式は以下の通りです。

自己資本(純資産)÷総資産=自己資本比率

40%以上あれば優良とされる中で、ファナックの自己資本比率は90.8%です。リーマンショック後の株価が5000円前後だったのに対し、現在2万円を超えている事からも、その健全な財務体質を伺い知ることが出来ます。

  自己資本比率が高い=負債の割合に対し、純資産の割合が大きい
資産 負債
(他人資本)
純資産
(自己資本)

 

  自己資本比率が低い=負債の割合に対し、純資産の割合が小さい
資産 負債
(他人資本)
純資産
(自己資本)

 

純資産の中身に注目

資産、負債、純資産共に同額であったとしても、その中身は全く違う可能性があります。

A社

総資産:100万円
負債:50万円
純資産:50万円
(純資産の内訳:資本金60万・利益の蓄積分△10万)

B社

総資産:100万円
負債:50万円
純資産:50万円
(純資産の内訳:資本金10万円・利益の蓄積分40万)

資本金は元々は株主が出資したお金ですから、重要なのはそこからいくら稼ぎだしているのかという事です。純資産オンリーで見てしまうと同じですが、財務の基盤は明らかにB社の方がしっかりしています。

流動比率

1年以内に返済の義務が生じる流動負債と、1年以内に現金化を行う事が出来る流動資産の比率を見るのが流動比率になります。

流動比率=流動資産÷流動負債

この比率が高ければ高い程、近いうちに発生する費用よりも、近いうちに入ってくる現金の方が多い事になります。1年以内に発生する費用が100万円、1年以内に入ってくるお金が200万円。これでは資金繰りに厳しくなるというのは、一目瞭然ですよね。

逆に1年以内に発生する費用が100万円で、1年以内に入ってくるお金が200万円ならば、流動比率は200%となり、財務的にも安心できるわけです。

流動比率は130%~150%程度が一般的とされていますので、それよりも少ない、特に100%を下回るようですと、短期的な支払い能力に問題ありと判断することが出来ます。

当座比率

当座比率の当座とは、流動資産の中でも、特に現金化しやすい、現金預金・売掛金・受取手形・有価証券などを合計した資産を指しています。

前項の流動比率は流動資産の内の、商品や仕掛品なども含んでおり、仮にこれらが売れなかったとすると資金調達が出来ないということになります。

当座比率は、流動比率よりも支払い能力の基準を厳密にしたもの、このように解釈すると良いでしょう。

計算式は以下の通り

当座比率= 当座資産 ÷ 流動負債

流動比率は高いけれど、当座比率は低いという場合は、在庫管理に問題があるかもしれません。

有利子負債比率

企業の資金調達の方法や大きく分けて2つあります。一つが株式発行による資金調達で、もう一方が有利子負債による資金調達です。

有利子負債の具体的な中身は、短期借入金や長期借入金、社債です。前半の説明に出てきた買掛金や支払手形、未払金には利子が発生しませんので、これらは有利子負債には含まれません。

有利子負債比率は、有利子負債を自己資本比率で割ったもので、企業の有利子負債依存度を表す指標となっています。計算式は以下の通りです。

有利子負債比率 = 有利子負債残高 ÷ 自己資本

有利子負債は将来の返済が必要なお金です。対して自己資本(純資産)には返済の義務がありません。有利子負債が100%以上の場合は、株主資本以上に資金を借り入れている事になり、財務健全性の観点からてもあまり宜しくありません。

固定比率

固定資産が、返済義務のない自己資本からどの程度賄われているのかを表した指標が固定比率になります。計算式は以下の通り。

固定比率 = 固定資産 ÷ 自己資本

固定資産は通常、その投資資金を回収するのに長時間かかるのが一般的です。このことから、固定資産への投資は返済義務のない自己資本によるものが良いとされています。

固定比率が100%以下であれば、固定資産よりも自己資本の方が大きい=固定資産を自己資本だけでカバー出来ていると判断することが出来ます。

まとめ

財務諸表が読めるようになると、企業分析がとても楽しくなります。

貸借対照表を読むのに、細かい勘定科目を覚える必要はありません。大まかポイントを理解すれば、ある程度の全体像を把握することが出来ます。

いきなり決算書を読むのに負担を感じてしまうのならば、まずは会社四季報による分析から始めても良いでしょう。情報量は決算書に劣りますが、要点を掴む事は十分に可能です。

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